シナリオ「眠猫島夢奇譚 古代ネコ文明（接触編）」

眠猫島夢奇譚　古代ネコ文明（接触編）

　これまでのあらすじ！
　夢の世界眠猫島で謎の巨大ピラミッドを発見したみんなはレッツゴー探索！
　飛び出るねこじゃらし、襲い来るミイラ、ツルーって滑る階段、開く落とし穴、罠をかいくぐり彼らがたどり着いた古代ネコ文明の真実とは……！

●わるいネコ、キトキト族
　ピラミッドから出た八神修を待ち受けていたのは、薄暗い神殿だった。
「リバースピラミッドによって別の『眠猫島』に出てきた……ってところかな」
　何があるかわからない。慎重に進んでいくと……。
「これは？」
　人々が腕に縄をつけてとらわれているのが見えた。
　高い木の柵でかこわれ、まるで牧場の羊である。だからってわけじゃあないだろうに、人々は『めーめー』としか喋ることができないようだった。言語能力が無いのかも知れない。
　暫く様子を見ていると、神殿の奥から王様のような格好をしたネコが二本足で歩いて出てきた。
　周囲をミイラが近衛兵のような装備をつけて守っている。
「次のミイラを作るニャ。人間をささげるニャ！」
　どうやら、放っておくととらわれた人間たちがミイラにされてしまうようだ。
　助け出さねば……！

●よいネコ、ゴロゴロ族
　ピラミッドから出た音海なぎさを待っていたのは明るい広場だった。
「あれ？　ピラミッドに入る前はこんな景色じゃなかったよね……」
　見回すと、頭に花冠をつけたネコたちがフラダンスを踊っている。
　夢なんだからネコがフラダンスくらい踊ってもいいかもしれないが、そのうちの一匹が歓迎するようになぎさに花で出来た首飾りをつけてきた。
「歓迎しますにゃー」
「今日はお祭りですにゃー」
「人間さんも楽しんでいってにゃー」
　導かれるまま進んでいくと、巨大な猫じゃらしを杖のようについて歩く王様ネコを見つけた。
　まるで神殿のような建物の高いところに立って、みんなに手を振っている。
「もしかして、あれがニャンカーメン……」
　王様ネコ、ニャンカーメンは言う。
「みなのもの、今日は人間とお友達になって十周年のお祭りだにゃ。盛大にお祝いをするにゃ！」
「おまつり……！」
　フラダンスを踊るネコ。王様。お祭り。そんなワードがスパーク線でつながり、なぎさの好奇心に再び火をつけた。
　さあ、お祭りに飛び込もう！

●たたかえにゃん闘士！
　ピラミッドから出た雨寺凛の目の前に広がったのは、巨大なコロッセオだった。
　要するにこう、すり鉢状の観客席がならぶ円形闘技場である。
　エジプトとローマってかなり違うんじゃと思った凛だが、ネコが二本足で歩いて煮干しとチケットを交換しているのを見てもーどーでもーいーやーという気持ちになった。
　だってネコが二本足で歩いてるし。煮干しをお金代わりにしてなんか買ってるし。
「おまえさんもにゃん闘士を見に来たのかにゃ？」
　後ろから声をかけられて、凛はハッとして振り返った。
　ぶちゃいくなデブネコが白い髭めいた毛皮を撫でながら喋っている。
「それともにゃん闘士として戦いたいのかにゃ？　最近はそういう人間も増えてきたにゃ。若いもんは元気があっていいにゃあ」
　なんか勝手に喋って勝手にどっかに行くデブネコ。
　凛はほえーと見送ってから、考えてみた。
　町を見て回るもよし。
　闘技場でにゃん闘士になってみるもよしか。
　さて、どっちにしよう。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

青空綿飴

前回シナリオ

眠猫島夢奇譚　古代ネコ文明（探索編）

マスターコメント

　ごきげんよう、青空綿飴です。

　こちらのシナリオは眠猫島夢奇譚、第二回となっております。
　前回ご参加頂いた方々も、今回からご参加頂く方々も、制限はありませんのでふるってご参加ください！

●アクションパートの選び方
　参加するに当たって、三つのパートから選んで頂けます。
　【キトキト王国】【ゴロゴロ王国】【コロッセオ】
　のいずれかをアクションの冒頭あたりにペタッとコピペしてください。（してない場合はなんとなーく誘導します）
　それぞれ解説していきましょう

【キトキト王国】
　この王国では悪いネコ王が人間をミイラ兵に変えて王国を築いています。
　次なるミイラにされてしまう前に、人間を逃がしてあげましょう。
　そのためには『ミイラ兵と戦う』『言葉の通じない人間を誘導する』の二つの要素が必要になってきます。
　どちらかに集中するか、両方掛け持っちゃうかはあなた次第ですが、なにか特別な利点が無い限りはどちらかに集中するのがよいでしょう。
　兵隊をある程度やっつけて、人間をつれて東へ逃げれば安全なゴロゴロ王国へ行くことが出来ます。ミイラ兵もそんなに遠くまで追いかけてこないでしょう。
　ちなみにそんなに激しい距離ではありません。
　ネコ、小さいからね。

【ゴロゴロ王国】
　この王国では人間とお友達になった十周年記念として大きなお祭りが行なわれています。
　ネコは舞い踊りマタタビジュースをかっくらい、高級なカリカリを食べてきゃっきゃ騒ぐ祭典です。
　ネコたちと交流をもったり、ネコ王に謁見してみたりしましょう。
　彼らは人間に知識を伝える代わりに一緒に遊ぶ契約を結んでいるので、人間の遊びに飢えています。沢山遊んであげましょう。

【コロッセオ】
　ゴロゴロ王国の城下町は今日も賑やかです。特に次の国王候補を決めるためのコロッセオは大人気です。
　賑やかな城下町でお買い物をして回ったり、あえて闘技場でにゃん闘士として戦ってみるのもいいでしょう。
　闘技場にはろっこん能力のように特殊な力をもったネコが富や名声を狙って戦っています。
　戦いのルールは三つ。
　『降参したら負け』『観客がひくほど酷いことしたらダメ』『おやつはにぼし三百グラム相当まで』です。
　ちなみに特殊な力をもったネコはだいたい不死身なので、色々とご安心ください。