2月のとある日。旧市街のレトロなカフェ『ミルクホール』で——。
休憩時間に事務室に戻っていたアルバイト店員
志波 武道は、連絡用のボードに謎のメッセージを発見した。
「
春のパン……ケーキ祭り?」
声に出して読んだ瞬間凄まじい勢いで扉が開き、オーナーの甥兄弟で双子の
エリセイと
レナート・ジュラヴリョフが飛び込んできた。
「PANCAKE WEEK! AWWYEAHHH!」
「WHOOOO! Come on!!」
「ふ? フウー!!」
ハイファイブからのハグで特別なお祝いでもするかのような双子の謎の行動に巻き込まれた武道だったが、エリセイが唐突に真面目な顔で静止した。
「見苦しいところをお見せしてしまいましたな。つい米・日の米国人の方の血が騒いで」
「君たち露・日ハーフだヨネ?」
「そうでしたーあっはっはー。……疲れた寝るねー」
エリセイはソファに丸まって、スヤスヤと寝息を立て始めた。
「……は?」武道はソファの空いたスペースで寛ぎ始めたレナートへ視線で助けを求めるが、
「……うん?」レナートは首を傾げて返す。いや、意味が分からないのはこちらの方だ。
「まさかの説明なし!?」
「えーめんどくさいなー。
春と言えばМасленица(マースレニツァ)! 3月即ちホワイトデー!
ミルクホールは限定パンケーキメニューを出して女性客獲得を狙うことにしました!
当然パンケーキの注文が増えるだろうから、バイトさんもキッチンを手伝えるように練習しないとね。
あとトッピングとかフレーバーの提案も欲しいな。以上。
うーんむにゃむにゃ、だめだ。双子の共感覚で俺まで眠くなってきたー。ぐうぐう」
「まあすぃ……? え? ナニソレもうちょっと説明シテヨー!」
「ぐうぐうネテマースぐうぐう」
狸寝入りを揺さぶって起こそうとしている間に、残りの休憩時間はあと僅かになったとか。
後にオーナーから聞いたのは、『春のパンケーキ祭り』に備えて、定休日に試作・試食会をしようと言う話しだった——。
皆さんこんにちは東安曇です。
らっかみタイムも暖かい季節が近づいてきましたね。
旧市街のカフェ・ミルクホールでは、『ホワイトデー』と『マースレニツァ』を組み合わせて、パンケーキの期間限定メニューを出すことになりました。
リアクションの舞台となる定休日の午後です。
ミルクホールに集まって、トッピングやフレーバーを提案したり、飾り付けを考えて作ってみたり、試食をして楽しみましょう。
マースレニツァとは
ざっくり説明をすると、ロシアの冬を送るお祭りです。
カトリック、西方教会のカーニバル・謝肉祭の正教版でもあり、お祭りのあとからイースター(パスハ)までは、斎戒期となって肉や魚や乳製品が食べられなくなってしまう為、ご馳走を作ってお祝いをします。
バターの祭りという意味のマースレニツァで代表的な料理は、『ブリヌイ』というパンケーキやクレープのような食べ物です。
ミルクホールではブリヌイの代わりにパンケーキを作ることになりました。
PCの行動について
ミルクホールの従業員がキッチンでパンケーキを焼く練習をするので、PCは大量発生するパンケーキの試食に付き合うことになりました。
(従業員の知り合いが居ないPCさんでも、知り合いの知り合い……くらいの感じで大丈夫です)
時間は定休日の午後で、行動出来るのはミルクホールのホール内になります。
・トッピングやフレーバーを提案して、パンケーキの上に飾り付けてみる
・店内の飾り付けを考えて提案したり、実際に作る
・作ったパンケーキを試食をする
などの行動が可能です。
食材はクリームやフルーツなどがある他、事前に伝えてあれば店側で準備されています。(常識の範囲内で)持ち込む事もできます。
パンケーキはエリセイ、レナートらNPCが焼きますが、ミルクホールでアルバイトをしているPCに限り、彼らと一緒にキッチンで練習をする事が出来ます。
登場するNPC
寺島 康子(オーナー):
主にキッチンに篭っています
エリセイ・ジュラヴリョフ、レナート・ジュラヴリョフ(従業員でオーナーの甥):
PCと一緒に行動します
イリヤ・ジュラヴリョフ、日本橋 泉、ポンチク(オナーの甥とそのクラスメイトと愛犬):
ポンチクの散歩に出ています。そのうち帰ってきます。