二月の中旬、寝子島に雪が降り積もる。
豪雪地帯を思わせる、一面の銀世界。
それって季節的に大して珍しいことではないのでは……。
そのように思う気持ちはわかる。寒さがぶり返すことはよくあることだ。
しかし、限られた場所にどか雪が降ったとなると、珍事に入るのではないだろうか。
そう、寝子ヶ浜海岸だけに雪が降ったのだ。一夜にして積もった雪は防風林の高さに達する。海の方に向かって緩やかな傾斜が出来ていた。
朝陽が降り注ぐ中、女の子が傾斜を利用して転がった。雪の感触を楽しんでいるようでいて、顔は無表情に近い。起き上がると桃色のダウンジャケットを震わせて雪を落とした。
「次は雪合戦なの」
女の子はしゃがんで雪玉を作り始めた。
その一つを海に向かって投げた。瞬間的に移動して自身で受け止めた。今度は適当に投げて片手で掴み取る。
「何か違うの」
青い空に雪玉を投げ付けた。
すっきりと晴れた日曜日、一面の銀世界があなたを待っている。
寝子ヶ浜海岸に限定して雪が降り積もりました。他の地域に雪はないので、出掛ける時には注意が必要です。
気温は二月の中旬となります。晴天もあって雪の寿命は今日までになるでしょう。詳しい内容を以下に提示します。
☆シナリオの舞台&目的☆
・舞台は日曜日の寝子島。目的は特に定めていない。島内であれば自由に動き回ることが出来る。
・寝子ヶ浜海岸には一日限定で雪が降り積もっている。雪を利用した活動が可能(雪合戦、雪だるま、かまくら、スポーツ等)。
・海は凍っていない。アクションで禁止はしていない為、決死の覚悟のダイブも可とする。
☆メリーさん&特徴☆
見た目は可愛らしい、おかっぱの女の子。瞬間移動の能力を活かし、寝子島に出没している(電話を使った登場の仕方に飽きているらしい)。
特徴としては表情に乏しい。時に毒を吐く。厳しい行動に出る。底なしの胃袋を発揮して散財させる。
等々、ろくなものがない(詳細はこのシナリオのマスターコメント)。
説明は以上になります。
至って普通(?)の物語をお楽しみください。