賑やかな朝の教室に担任の先生の声が響き渡る。
「みんなー! 今日は新しいお友達を紹介するよぅー!」
注目が集まったところで黒板に二人の名前を書き出した。寝子島小学校の3年2組に新しい転校生がやってきたのだ。
書き終わると先生は元気よく二人の紹介を始めた。
「
寝子島高校から転校してきた、
いが かいりちゃんと、
きたかぜ たかこちゃんです。
みんな、仲良くしてあげて下さいねー」
生徒達は大いにはしゃいだ。
「おっきなおともだちだー!」
「おっきなお友達って言うなぁ!」
解理の怒りは届かない。生徒達のけたたましい笑い声に押し返された。隣では同じ転校生の貴子が呆然とした状態で立っていた。
「伊賀さん? これは一体、何がどうなってるの……。
いつものように桜花寮を出て、普通に登校したつもりだったのに……」
「むぅ、いいんちょもか。僕も
登校中にふと気付いたら、
小学校に転校していて……おっきなお友達にされていたんだ」
年齢が釣り合っていない転校生。それを生徒達はすんなりと受け入れ、担任の先生まで何の疑問も抱いていない様子であった。
「こうなったら仕方ないわ、伊賀さん」
貴子は風紀委員長らしく、毅然とした態度で胸を張る。
「必死に勉強して、飛び級で元の学校に戻るわよ!」
耳にした解理の顔に動揺の色が広がる。
「まずいぞ……いいんちょが
真面目にバカになっていく」
本人は自身の変化に気付いていないのか。騒ぐ生徒達に向かって叫んだ。
「眼鏡ビーーム!!」
「……いいんちょが、壊れた」
「ふぅん、あんなのが」
桃井 かんなは転校生と男子連中の遣り取りを冷めた目で見ている。詰まらなそうに合間に欠伸を挟む。
「転校生っていっても、まだまだ子どもじゃん?」
高校からの転校生ということもあり、最初はそれなりに耳を傾けていた。どうやら予想と違ったらしい。
「ま、わかんないことがあったら、私が教えてあげてもいいけどさ?」
――ほぼ同時刻。
寝子島小学校、寝子島中学校、寝子島高校のあちこちの教室で、身に覚えのない転校をしてきた生徒達が大量に発生していた。
巻き込まれた人々は、今日を無事に乗り切れるのだろうか。
伊賀 解理さん、ガイドに登場していただき、ありがとうございました。
ガイドはあくまでサンプルとなります。ご参加いただけた場合、転校先は自由に選んでください。
では、本編の説明に入ります。今回のシナリオでは、神魂の影響でPCさんが転校することになります。
ガイドでは寝子島小学校3年2組の朝の一場面を描いていますが、皆さんはアクションで自由に転校先を選ぶことができます。
寝子島高校、寝子島中学校、寝子島小学校、あるいは島外の学校に転校しても構いません。
同じ学校内で、別のクラスに転校(?)することもできます。
ふだんはあまり接点のない他学校や他学年のPCさんと、この機会に交流を深めてみてはいかがでしょうか。
アクションについて
以下のどちらかを選んで、シナリオにご参加ください。すでに学生ではない社会人の方でも、
(1)のパターンであればご参加(転校)できます。
(1)転校生として参加する
・普段通りに登校(出社)したつもりが、気が付くとあなたは別の学校、別の学年、別のクラスにいます。
・その学校に通える年齢ではなくても、周囲は違和感なくあなたを受け入れてくれます(神魂の影響)。
・PCさんの姿は今の年齢のままで、外見が変化することはありません。
・服装は自由となります。転校先の制服やランドセルを(いつの間にか)着用していても構いません。
元の制服やスーツ等、好みに合わせて選択してください。
・PCさんの精神年齢が(ガイド本文の北風 貴子のように)、転校先に相応しい状態に変化することもあります。
元の状態で行動しても全く問題はありません。
(2)転校生を迎える側で参加する
いつもの学校、いつものクラスで、転校生PCさんと交流したいという方はこちらです。
・周囲のクラスメイトや先生は、何の疑問も持たずに転校生PCさんを受け入れています。
あなたも同様に振る舞えますが、鋭いツッコミを入れたり、追い出そうとしても構いません(基本は仲良く)。
転校先について
(1)でご参加のPCさんは、希望する転校先の学校、学年、クラスをアクション内で指定してください。
(転校の例)
・寝子高生が、寝子島小学校に転校する。
・寝子中生が、寝子島中学の別学年、または別のクラスに転校する。
・寝子小の小学生が、寝子島高校に転校する。
・マタ大の大学生や社会人が、島外の小中高のいずれかに転校する。
・上記のように、どのようなパターンでも可能ですが、転校先が「大学」というのは不可とします(「大学に転校する」とはあまり言いませんし、クラスの概念も薄いので)。
・島外の学校に転校する場合は、学校の簡単な説明を入れてください。
・【GA】以外で、他PCさんとの交流を希望される方は、転校先の学校や学年だけを決めて、
「クラスはマスターにお任せ」(丸投げ)でも構いません。
その他の注意
・神魂の影響は一日限定となります。翌日は何事もなく、元の学校や会社へと戻れます。
・騒動の翌日、転校先に足を運んでみても構いませんが、先生やクラスメイトからは、
不審者に出くわしたような冷たい目で見られることでしょう。
NPC情報
▼NPC情報1・北風 貴子:
・寝子島小学校3年2組に転校中。現在の精神年齢は、小学3年生並みです。
・風紀委員長としての記憶はあるのか、ウソの眼鏡ビームでクラスの風紀を取締り中。
残念なことに寝子島小学校にそんな役職は無いため、いたずらっ子たちの格好の標的になっています。
▼NPC情報2・桃井 かんな:
・寝子島小学校3年2組の生徒です。クールを気取って、転校生とは一定の距離を置いています。実は単なる恥ずかしがり屋。内心では転校生PCさんを意識しています(友達になりたい?)。
※「転校先のクラス担任」の先生NPCであれば、指定して絡むことができます。
指定がない場合でも、マスター判断で登場させることがあるかもしれません。
それでは張り切って転校しちゃってください(?)!