その日、寝子島旧市街の一角に新たな飲食店が開店した。正月限定オープンだという店の名はズバリ「暗闇亭」何だか聞くからにアヤシイが、大丈夫なのだろうか?
さて突然だが、君たちはいま暗闇亭の中にいた。噂を聞きつけた君の友達が君を誘ったか、あるいは偶然に店の前を通りがかり興味本位で足を踏み入れたか。理由はそれぞれだったが、店を訪れた君たちは順に一つの個室へと案内された。
12畳ほどの和室。中央には大きな座卓が置かれたその部屋の中は、どちらかというと薄暗いが、別に暗闇というほど暗くはない。この店の名前である「暗闇」とは一体どういうことなのだろうか?戸惑っていると、赤墨色の着物に身を包んだ仲居が部屋の中に入ってきた。
「こちらが本日のお品書きになります」
その言葉を聞いた君は首を傾げる。何故なら、仲居から手渡された一枚の紙には何も書かれていなかったからだ。いや、何も書かれていないどころではない。紙そのものが真っ黒だったのだ。
「今から召し上がっていただくのは、お客様の心の暗闇を引き出すお料理です」
どうぞごゆるりとお楽しみくださいと、嫌な予感しかしない挨拶を残して去っていく仲居。そして君の目の前に料理が運ばれてきた。
シナリオをご覧くださりありがとうございます。白羽瀬 理宇といいます。
はじめましてのご挨拶に、自分らしいネタをと思いましたらこうなりました。
シナリオのポイントをまとめると下記のようになります
・運ばれてくる料理は任意です
・ただしその料理は美味しくありません
・料理を食べると、食にまつわるネガティブな記憶が蘇ります
どんなお話になるのか、少しドキドキしていますが、
初めて見る料理のごとく、えいやと口にしていただければ幸いです
余談ですが、サンプルアクションの明太子の記憶は私の実体験です
(私は辛いもの好きなので、明太子も好きですが)