「お年玉をあげよう」
唐突に渡されたカバンに、あなたは思わず目が釘付けになった。
「え、お年玉って、これ?」
高級そうな黒い革のバック。大きなそれはズシリと重い。中に何か入っているのは間違いない。
疑問に答えがなくて、顔を上げる。不思議なことにカバンを手渡してきた人物はどこにもいなかった。
そういえば、とあなたは思う。
いつから自分はこの場所にいたのだろう? と。
たしか、新しい年を前に寝ていたはずだ、と。
「ああ、そうか。これって初夢か」
なあんだ、と思う。気づいてしまって拍子抜けした。現実じゃなくて残念に感じる。
でも、
お年玉をもらうなんて、いい夢じゃないか?
そう思いなおしたところで、手にしたカバンの重さに意識が向く。それだけはまるで、現実のような重みを感じる。
中には何が入っているのだろう?
そう思って開けてみて、びっくり!
現実では手にしたこともない大金が、次々と飛び出してくるではないか!
「す、すごい……」
慌ててカバンの口を押さえて、はッと気付く。
どうせ夢なんだし、これで豪遊してもいいんじゃないか?
せっかくもらったお年玉。夢の中なら使い放題だ。使わなければもったいない。
幸い、バッグを開けたらお金が湯水のように湧いてくる。
夢の中でくらい。お金を好きに使ったっていいじゃないか!
周りを見る。気づけばそこは寝子島。自分の見慣れた場所。
「よし、何を買おうかな♪」
あなたは足取り軽く、バッグ片手に歩き出した。
こんにちは、叶エイジャです。
夢の中で、途方もない額のお年玉をもらったPCたちは、買ってみたかったあれやこれやを買いに出かけてしまう――という趣旨のお話です。
一夜の夢、といった感じでしょうか。
そのまま豪遊するも良し。やりたいことをやってみるのも良し。
あるいは、使い切れないくらいのお金があるのに、つい性格が出て節約してしまうとか。
夢だと分かっているのに預金したりなど、各自の性格が出てしまうかもしれませんね。
お金は魔性。あるに越したことはありませんが、持てば隠れていた性格が表に出てきてしまうこともあります。
暗黒面的な自分を発見して、現実でそれを戒める――そういったこともできるでしょう。
さあ、あなたはこの状況でどう振る舞いますか?
【シチュエーション】
基本はガイド本文と同様に、お年玉の詰まったバッグを渡された状況からスタートします。
中に入っている金額は、たとえどんな富豪だろうと、その常識を打ち破るほどの金額です。
そのお金をもってまずどんな行動をとるのか。あるいは、使った結果どんな生活をすることになったのか。
そういったものをお書きください。
そのままお金のチカラで幸せ街道を進むもよし。反動でひどい目に合うもよし。あるいは、途中でお金より大事な物に気付いてしまう……なんてこともあるかもしれませんね。
個別で書くことを念頭に置きますが、この初夢、他者の夢とつながることもあるようです。
なので、バッグ持ち同士が争ってマネーゲームを始めたり、バッグを持った人の友人として登場したり……などができます。
最後には覚めてしまう夢ですが、皆様にとって楽しいひと時が過ごせたら幸いです。