凍える様な寒さが、夜の帳を下ろした空をより一層に際立たせる。
ちらりとその陽を覗かせた朝の気配は新しい年の訪れを知らせる様に暖かなものだった。
新しい1月始まりのカレンダーに切り替わり、テレビにも新年を慶ぶ祝いの声が放映され続ける。
くあ、と小さく欠伸を噛み殺した
桃井 かんなは「明けましておめでとう」と口元に笑みを湛えた母に告げる。
「お正月と言えば初詣ね」
「はつもうで……」
うとうとと眠りの淵を彷徨いながらかんなは幾度もその言葉を反芻した。
明日、起きたら初詣に行きたいと言おうかな、と。考えが至った所で重たくなった瞼を下ろした。
年が明け、普段とはまた違った雰囲気の寝子島駅をぐるりと見回しながら
恵御納 夏朝は艶やかな黄色の着物に踊る黒猫を揺らす。
髪を飾った大輪の花飾りは夜よりか幾分か和らいだ冬の風に擽られた。
賑わいの中を行く彼女の唇から「寒いなぁ……」と白い息が漏れる。
暦の上では年が切り替わり新しい始まりが来たのだと、軒を連ねた露天を見詰めて彼女は実感した。
「明けましておめでとう。相変わらずだけれど、冬の朝は冷えるわね」
白い息を漏らし、豪奢なコートに身を包んだ理事長・
桜栄 あずさは寝子島神社へと向かう人々の群れに常の通りの笑みを零す。湿った息が冷える感覚にルージュの塗られた唇は寒さに僅かに震えた。
「………明けましておめでとうございます」
眼鏡の奥で、鋭い光を持った灰色の瞳がちらりとあずさを見遣る。
寝子島駅から神社へ向かう道の最中、旧市街に軒を構えた
浅葱 あやめは年始から店を明ける人々をちらりと見詰めながら気怠げな息を吐き出した。
「貴方も初詣に?」
「……買い出しにきたんですが」
理事長はと見上げた瞳に彼女は「折角だものね」と大きく頷く。
大晦日から二日酔い気分のあずさは幾許か痛む頭を押さえて、折角の機会よと眼鏡屋の店主へと微笑みかけた。
今日と言う日は一年の始まりを彩る尊い『フツウ』の日。
祈りと願いを込めて、参拝するのも良いだろう。
ポストに投函された年賀状が年の訪れを告げるものだから。
ならば、初詣は一年の感謝と新年の無事と平穏を神へと伝える日。
「……行ってみるのも、いいかもしれませんね……」
日下部あやめです。折角ですので、新しい年の寝子島神社へも是非ご参拝くださいませ。
『旧市街の寝子島神社に初詣へ行く』『旧市街の寝子島神社へ向かう』のがこのシナリオの趣旨となります。
NPCと何処かで遭遇するアクションも(無理のない範囲で)歓迎です。
三が日の賑わいを思い思いに謳歌してください。
★寝子島駅から寝子島神社へ
旧市街にあるコミュニティはご自由にどうぞ。新年から食事や買い物を楽しむのもいいですね。
寒さも極まる頃ですので、ちょっと一休み――なんてのも素敵かもしれません。
★寝子島神社の様子
折角の初詣。様々な露店が軒を連ねています。
露天はくじ引き、射的、ボール掬いなどお遊び系や
たこ焼きや綿飴、いかやきやみたらし団子、じゃがバタ等の定番の食べ物系。
盛り沢山、充実のボリュームです。PC様が出店する事も勿論可能です。
参拝で一年の抱負や、御願をするは如何でしょうか。
新しい一年に是非叶えたい事、やる気を神様にお伝えしてみて下さいね。
御賽銭も是非に。ちゃりん。
おみくじを行う事が出来ます。大凶・凶・吉・末吉・小吉・中吉・大吉と文面が書かれたものです。
※内容に関してはご指定頂く事もできます。
※ランダムでいいよ、という場合にはダイスを張り切って振らせていただきます。
境内では甘酒配布中です。また、御祈祷の受付や御守りの購入もできます。
御守りの種類は多種多様、勉学や商売、恋愛に関する小さな御守りや身代わり守りがあります。
巫女のアルバイトも募集中です。
寝子島神社の宮司の娘である神楽 舞と一緒にアルバイトをする事も出来ます。
皆様にとって素敵な御正月になりますように。