一面の白。
凍える雪と風が吹きつける中、
来島 アカリは必死で歩いていた。
(なんでこんなことに……)
いつから歩いているか思いだせない。
手や足の指先はもう感覚がない。
(やばい……このままじゃ遭難する!)
吹雪の中、ぼんやりと灯りが見えた。
(あそこまでたどりつければ……)
気力を奮い起こし、アカリは歩いた。
たどり着いた洋館のドアチャイムを鳴らす。
……ガチャ。
足音と鍵を開ける音を、アカリはぼんやりと聞いていた。
……助かった。
安堵がアカリの全身を包んだ。
そこに何が待つのか、アカリには想像する余裕がなかった。
洋館へ足を踏み入れた途端、アカリが目にしたのは――
「……?!!」
口から血を流した
黒崎 俊介の死体だった。
悲鳴が、吹雪にかき消され途切れ途切れに響いた――
こんにちは、天村です。
来島 アカリさん、ガイド登場ありがとうございます。
ガイドはイメージですので、ご参加いただける場合はご自由にアクションをおかけください。
概要
このシナリオは、みんなで即興劇を楽しむお話です。
突然激しい吹雪に見舞われ、雪山に建つ洋館へとたどりついたあなた。
ほっとひと息、安堵したのも束の間……そこには、黒崎 俊介の遺体が!
不幸な事故? それとも殺人事件……?
そんなシチュエーションの中で、皆さんは好きな役柄を名乗り、
好きなアクションを自由にかけることができます。
探偵になって、事件の真相を予想するもよし。
犯人として、次なる獲物を狙うもよし。
洋館に住む家族のひとりとして、パニックに陥ったり。
洋館で働くメイドさんとして、事件を目撃したり。
新たな被害者として、死体になって発見されちゃったり。
あるいは事件のことはまったく知らず、雪山でスキーを楽しんでいてもOK。
それら全てのアクションをマスターが繋ぎ合わせることで、一つのリアクションが完成します。
場合によっては名探偵が何人も集合したり、複数の犯人がバトルすることになるかもしれません。
自由な発想でお楽しみください♪
アクション
舞台は吹雪の山中に立つ洋館です。
今回はIFのお話ですので、キャラクターの設定は、本来のプロフィールと変えてかまいません。
<シチュエーション>
・洋館は二階建ての大きなお屋敷で、部屋数もたくさんあります。
非常事態のため、洋館の主が皆さんの滞在を許可し、部屋を与えてくれました。
・暖炉のあるリビングルームに、黒崎 俊介の遺体があります。
なお、彼はこのお話では、寝子高の教師かもしれないし、別の職業に就いているかもしれません。
皆さんのアクションによって変わります。
・外は猛吹雪が吹いており、生命の危険を伴うため、館からは脱出不可能です。
館の周囲を歩く程度ならなんとかなるかも。
電気は通じており、屋内にいれば暖かい状態です。
・電話やインターネットなど、外部との通信は不通となっています。
吹雪の影響かもしれないし、誰かに電話線を切られてしまったからかもしれません。
皆さんは犯人になってもいいし、探偵になってもいいし、新たな被害者となっても構いません。
展開によっては死亡もありえますので、死にたくない方はアクションに明記してください。
(黒崎先生共々、シナリオ終了時に復活しますのでご安心ください)
NPCについて
・黒崎 俊介
死んでます。これは事故なのか? それとも誰かに殺されてしまったのか?
というか、果たして彼は何者なのか……?
・樋口 弥生
洋館で働く、デキるメイドさん。皆さんの身の回りのお世話を担当しています。
話を聞いてみれば、何か知っているかもしれません。
・鷹取 洋二
皆さんと同じく、吹雪から逃れて洋館へやってきました。画家を名乗っています。
洋館の住人のいずれかと知り合いであるようです。
○その他、登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
NPCと恋人役として、いっしょに洋館を訪れたり。
NPCの誰かが殺されているのを発見しちゃったり。
IFのお話なので、NPCの設定や職業、関係性も含めて、自由に設定してしまって構いません。
ただし、複数のプレイヤーさんが一人のNPCについて指定した場合、
必ずしもそのとおりにはならない可能性もあります。ご了承ください。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。