【ネコミケ】行かねば。フツウに大変なネコミケ＠１日目！｜リアクション

【ネコミケ】行かねば。フツウに大変なネコミケ＠１日目！

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ネコミケには、今年が初参加の宮祀智瑜。
午前中は忙しいと聞いたものだから、午前中だけボランティアスタッフとして参加することに。
――そしてネコミケ当日のこと。
一般開場前の時間に、スタッフ用の入り口から一足お先に入場した智瑜は、思わず目を丸くした。
『スタッフ』の腕章やネックストラップを付けた人達が、スタッフの集合スペースに大勢ひしめている。
智瑜の様に普通の服装の人も居るが、コスプレ姿の人も結構な数居るのがわかる。
「ここに居る人たち、全員……ボランティアなんですね」
こうしてスタッフの数を見ると、改めてネコミケの規模を実感する。
そんな智瑜に、腕章とネックストラップが差し出された。
「はいこれ。スタッフの仕事中はつけっぱなしにしといてね！」
「はい、ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げ、受け取る。
「もうすぐ、注意事項とか誘導のやり方とかの話始まるからー」
「わかりました」
待機スペースの隅っこの方へ移動し、いそいそと着ける。

同じく、スタッフ集合スペースの一角。
「『進撃の魚人』の勉強、ちゃんとしてきたかー？」
浅沼柳司に声をかけてきたのは、ボランティアスタッフのリーダー格の人だった。
「マンガは出てるヤツ、ひと通り全部目ぇ通してきましたよー」
「いーい心がけだ。衣装は後で渡すから！」
「はーい、了解っす！」
じゃあなー、と去っていく後ろ姿を見送って、柳司はため息ともつかない息をこぼした。
「……ホンマにコスプレかぁ」
『進撃の魚人』のコスプレするから、勉強しておけとは言われていたけど。
ホントにやるんだ、コスプレ。
とはいえ、やるからには頑張ろう。
どのコスプレがどのキャラクターとかは、マンガ読んだからわかるし！
……まぁ、自分のコスプレの精度が高いかと言ったら。
それはまた、別の話なのだが。
（もうちょい読み込んだ方が良かったやろか……）

◇
待機列に並んだ黒兎都は、入場前の最後のチェックを行っていた。
目ぼしいサークルは見つけておいて、リストアップしておいたし。
この日の為に、お金も貯められるだけ貯めて軍資金はかなり潤沢。
準備は万端だ。
今回の方針としては、とりあえず大手、壁、企業は総スルー。
大手は大体委託が出るし、告知のあった企業ブースの限定アイテムにも欲しいものは特になかったし。
逆に、今回は惹かれるサークルが島の方に多い。
ふふり、と都の口角が微かに上がる。
えっちぃのから健全の間で、興味のあるものは種々様々。
いつもなら人混みは苦手だが、その先に楽しみがあるというのなら――話は別だ！
ふと、メガホンやスピーカーの電源を入れた時特有のノイズが耳に飛び込む。
あーあー、と２、３度のマイクテストの後
『１０時になりました！　ネコミケ開場です！　皆さん走らずに入場お願いしまーす！』
会場の扉が、ついに開かれた。
――さあ、いざ行かん！