電灯で照らされた道端に、男が二人。
一人は横たわり、もう一人はその傍にしゃがみこんでいる。
傍から見れば、酔っ払いとその介抱に見えただろう。
だが、そんな日常の風景と決定的に違う要素が一つあった。
横たわった男の体はどす黒い地に塗れており、血溜まりが広がっている。
傍らにしゃがみこむ男に近寄ったら聞こえたことだろう。
ぴちゃり、ぴちゃりと、臓物を口に運び咀嚼する音。
腐臭の漂う路地裏での光景。
あと数分もすれば、倒れていた男も起き上がり「仲間」となるのだ。
人であった頃の理性を失い、ただ、臓腑だけを求める化け物の仲間に。
生き物の体温と呼吸を頼りに、食欲とも呼べない本能を満たすためだけに活動するその化け物。
ある日、この島はそんな化け物共の巣窟と化してしまった。
変わり果てた姿となった「元」人間――所謂ゾンビという物は、空腹を満たすために今も外をうろついている。
幸か不幸か、化け物の襲撃を受けなかった人間達は寝子島高校へ立て篭もった。
迂闊に外へ出たら化け物の餌食になるのは避けられないだろう。
だが、立て篭もるのにも限界がある。
誰かが、外へ助けを呼びに行かなければならない。……命の保障は、ない。
こんにちは。青崎です。
ゾンビはいいですね。
■舞台について
テオが切り分けた平行世界のうちの一つです。
ですので、この世界で死んでしまっても大丈夫!……ではないですが基本世界に影響は御座いません。
また、こちらの世界での記憶が残るかどうかは人によりますので、お好きに設定していただけたらと思います。
■目的
寝子島外、本土へ脱出して助けを呼ぶこと。
朝5時まで生き延びること。
この二つが平行世界が終わる条件です。
■場所
寝子島高校~寝子島全体
避難場所として高校内に立て篭もっている設定ですので、在学生でないキャラクターも歓迎です。
窓や扉はバリケードがされ、外部からの進入が難しくなっています。
避難してきた人々は、寄り集まるように3年2組の教室にいます。
避難しそこねていたり、避難中だったり、事態に気付いていないキャラクターもいるかもしれません。
■時刻
夜22時前後~朝5時
すっかり陽は落ち、眠りにつく人もいる時間帯です。
■ゾンビについて
知能は低く、運動機能が衰えているため素早くはありません。
臓腑を求めており、生物の呼吸音と体温に反応して追いかけてきます。
ある程度のダメージを受けるか、頭を破壊すると死を迎えます。
朝を迎えると動きが停止するようです。
人間からゾンビになった場合、数時間は強い感情が残る場合もあるようです。
例えば、恋人に会いたい、や、やり残したことがあるなど。
■備考
・寝子電は動いていないので、脱出経路は寝子島大橋を渡るルートが最も現実的です。
・携帯電話は通じますが、本土の人間にこの事態を話しても信じてもらうことは難しいでしょう。
・電気、ガスの供給は止まっています。
・ろっこんの利用が可能です。
■アクションについて
設定上、グロテスクな表現がある場合があります。
ゾンビを倒したり、助けを呼びに行ったり、立て篭もってみたり、
抵抗虚しくゾンビのお弁当にされてしまったりして下さい。
ゾンビになりたい!という方はゾンビになった後のアクションも書いて頂いて構いません。
書いていない場合、こちらで判断して何か行動をとらせて頂く可能性があります。
※頂いたアクション次第では、お友達に襲われる可能性がありますので、ご注意下さい
※ゾンビになんてなりたくない!死んだ後は描写しなくていい!という方は明記して頂ければ描写致しません
死にたくない方はその旨をご明記下さい。
積極的に死にたい方もその旨をご明記下さい。