サッカー部マネージャーの
緑野 毬藻仔と、金髪ヤンキー風格闘系女子な
虎沢 英子は親友である。
そしてふたりは今朝、春風の中を自転車二人乗りで疾走していた。
「遅刻する! 期末テストに遅刻するよえーこ!」
「口閉じてろまりもー! 舌噛むぞ!」
英子がぎゅんぎゅん自転車を漕いでゆくと、行く手に見知った男の背中が現れる。
英子のクラスメイトで、毬藻仔とは入学前からの知り合い、
須藤 清一郎だ。
毬藻仔は清一郎を追い越す瞬間に声をかける。
「須藤君! そのペースだと遅刻だよぉ!」
清一郎はさわやかに振り返り、さらりと髪をかき上げた。
「よーう。勉強してきたかー?」
清一郎は毬藻仔の背中に呼びかける。毬藻仔は振り返りながら答える。
「聞ーかーなーいーでー!」
清一郎は苦笑した。わかっている、自分も含めてそんなものだろう。
毬藻仔は手をメガホンのように口元に添えると、だんだん遠のく清一郎に教えてやった。
「それよりあと3分で鐘鳴るよー!」
清一郎は腕時計を見た。毬藻仔の言うとおりだ。
「おっと。急がな遅刻や」
清一郎は自転車を追いかけるように走り出した。
◇
一方、一週間前の我らが
野々 ののこさんを見てみよう――
「ふんふんふ~ん♪」
ラクガキの真っ最中である。
友人の
夢宮 瑠奈はハラハラしている。
「ののちゃん、すごく言いづらいんだけど……」
「なーに?」
「今回こそ赤点取ったらだめだよ?」
「ほえ? なんで?」
「休みが多すぎたり赤点がある子は、もう一回同じ学年の勉強をやり直さなきゃいけないのよ? あたし、ののちゃんと一緒に進級できなかったらいやだよ」
「そうだったあばばばばばばば!!」
灯る『留年』の赤ランプ。ののこはあわあわと右往左往した挙句、黒板に激突して仰向けに倒れ、額からぷしゅ~と煙を上げる。瑠奈はののこに駆け寄り介抱する。
「わー大丈夫、ののちゃん!」
「大丈夫。でも勉強は大丈夫じゃないかも」
「たぶん、1回は救済措置があると思うけど……でもでも、理事長のことだしどうなるか分からないから、テストで赤点取らないようにしなくっちゃいけないよ。一緒に頑張ろう?」
「そ、そうだね。私はやればできる子! よーし、瑠奈ちゃん! みんなにも! 勉強を教えてもらおう!」
「その意気だよ、ののちゃん!」
というわけで。
ののこの進級に関してはやや不安な雲行きであるが、兎にも角にも3学期の期末テストである。
寝子高生諸君は、四日間の死線を潜り抜け、無事に進級をもぎ取って欲しい!
明けましておめでとうございます!
3学期の期末テストシナリオを担当させていただくことになりました、笈地 行(おいち あん)です。
2学期同様、無料の<点数編>との2本連動!
中学生編は後日公開されるそうなのでお待ちくださいね~。
それでは、「運営部から」および、下記のルールをよく読んでご参加くださいませ。
このシナリオでは……
このシナリオ<物語編>では、通常のシナリオのように、皆さんの日常風景を描いていきます。
(点数を決めるのは<点数編>です。くわしくはこちらをご覧ください)
【1】テスト前
(例:授業風景、前日の一夜漬け、勉強が手につかず妄想して過ごす)
【2】テスト当日の様子(とくに描写して欲しい日、教科を選んでください)
(例:真面目に頑張る、カンニングに挑戦、さっぱりわからず妄想して過ごす)
【3】テスト終了後の打ち上げの様子
(例:体育倉庫でジュースの乾杯、駅ビルに買い物デート、という妄想をして過ごす)
【4】テスト結果返却時の様子
(例:みんなに見せて自慢、青ざめてふらふら徘徊し出す、マスターにお任せ)
【5】テスト結果返却後のプライベートな様子
(例:家族に報告、みんなで打ち上げ)
のうち、1つを選んでアクションを掛けてください。
【1】テスト前、【3】打ち上げ 【5】結果返却後については、寝子高生以外の方もOKです。
おうちで勉強していてお兄ちゃんと教え合いっこ~とか、
打ち上げで大学生の彼氏とパフェを~とか
やっべえ妹が先輩になっちまう~とかもご自由にどうぞ。
3学期期末テストの日程
1日目:数学、家庭、理科
2日目:社会、美術
3日目:英語、体育
4日目:国語、音楽
試験期間中は小春日和が続きます。
珍しくも幸いにして、神魂の影響のない、平穏無事な4日間になりそうです。
……学生たちがおとなしく試験を受ければ、ですが。
一週間後:テスト結果返却日
全教科の点数が書かれた成績用紙が、各クラスで担任の先生から返却されます。
阿鼻叫喚に包まれる日。
※すべて筆記テストです。
※本来は各教科とも細分化されていると思いますが(例:社会なら世界史、日本史、公民など)
本シナリオでは、都合により全9教科にまとめて表現させていただきます。
具体的な点数に触れなければ、「世界史がダメだった~」くらいのセリフは対応できるかもしれません。
※青春学園フィクションなので、カンニングはご自由にどうぞ。
ただし、成功するとは限りませんので、ご注意ください。
なお、今回の試験監督は富士山 権蔵先生と泉 竜次先生。バレれば何があるかわかりません。
もし成功した場合は、<点数編>の点数がアップします。
そのかわり、失敗すると<点数編>の点数がダウンします。
アクションの書き方
下記の内容をアクションに書いてください。
1.描写希望箇所 【1】~【5】から1つ選んでください。
2.描写を希望する日・教科や、PCの行動をお書きください。
※アクションで絡むことのできるNPCは下記の通りです。
テスト中:(1年生)野々 ののこ、七夜 あおい、串田 美弥子
(2年生)鷹取 洋二、南波 太陽、剣崎 エレナ
(全日通して試験監督)富士山 権蔵先生、泉 竜次先生
テスト後 :上記に出てきたNPC、および全寝子高教諭
テスト返却日 :自分の担任の先生
絡むアクションがない場合は、登場しないこともあります。
<点数に関するご注意>
【4】~【5】を選択される方は、必ず<点数編>にもご参加ください。
(【1】~【3】を選択される方や、<点数編>のみの参加も歓迎です)
テストの点数は<点数編>で決まり、それを元に<物語編>のリアクションで描かれます。
点数そのものは<点数編>のアクションを確認するので、<物語編>のアクションでは不要ですが、
どうしてその点数を取りそうかなどを、<物語編>のアクションに文章で記入してください。
例)だってののこだもん。勉強……てへ忘れちゃった! 鉛筆のおしりに数字を書いてっと……どやっ!
※点数の決まり方について、詳しくは<点数編>のマスターコメントを参照してください。
※<点数編>に参加しなかった場合も、<物語編>のリアクションは描かれます。
その場合は、特に点数に触れずに描写されます。
ののこの進級について
ののこの成績は悲惨なもので、今回は全教科赤点を取りかねない状況です。
「これはヤバイ」と焦ったののこは、2年生に進級するべく、誰彼構わず声をかけ始めました。
人と話すのが苦手だったり、ののこと接点のなかったあなたも、「勉強教えて」と声をかけられるかも?
ののこに勉強を教えるよ! という方は、
コメントページで【ののこに〇〇(教科名)を教える】と書いて一言コメントをお願いします。
(このシナリオに参加した方、ひとり1度のみ。寝子高生以外もOK!)
コメントの右上のサイコロの目(2~12)を教科ごとに加算して、ののこの基礎点とします。
その後、点数編の要領で振れ幅・ふつうで計算します。
ののこが進級できるかどうか、あるいはオール満点を取るかどうかは、みなさんにかかっています!
【追記】1月4日
コメントページのルールはアクションとは関係ありませんので、
コメントのみでも(ののこに勉強を教えるアクションがなくても)反映されます。
赤点? 満点? あなたは何点? ――点数編と併せてのご参加、心よりお待ちしております。