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寝子島高校
ある物語の物語
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ある日曜日。
青山 絢
は従姉の
水谷 真優理
とシーサイドタウンへ買い物に来ていた。街は変わらず平穏な空気で、天気の良さも相まって、いい買い物日和だ。
それなのに、唐突に街の空気が変わる。シーサイドタウンの見慣れた景色が変わって……舞台はどこかの高校、だろうか。
(一体何なの……?)
絢は周囲に視線を向ける。少し既視感がある。そこはよくあるベタな恋愛映画の世界にだった。
絢は手酷い失恋で傷ついて以来、恋なんて二度としないと決心して日々を過ごす生真面目な女子高生になっていた。
ある日のこと。
「青山! 彼氏いないんだろ、なあ、付き合ってくれよ」
執拗に言い寄ってくる上級生がいた。絢には恋愛をするつもりなんてないのに、断っても断っても、しつこく付きまとわれていた。人気のないところへ連れて行かれて、いつもの言葉を聞くことになる。相手は上級生、最初はいくらか丁寧に断っていたのだが、回数がかさむとそうもいかなくなる。
「お断りします!」
何度目かの断りの文句。仕方なくきつく言ったのだが、それが上級生の気に障ったらしい。上級生は声を荒げて逆切れした。握り拳が絢に迫ってくる、ぎゅっと目を瞑った。
「……?」
痛みはなかった。恐る恐る目を開ける。別の上級生が助けてくれたようだ。逆切れした相手の拳をタイミングよく止めてくれた……のだが。
「真優理さん……?」
絢が見たことのある映画では、助けてくれた上級生は若手イケメン俳優だったはずだ。けれども、なぜか今その役は真優理になっている。
(どういうこと……?)
あまりに突然のことに、絢は目を白黒させる。映画の中では、助けてくれた上級生は超能力の持ち主だった。その力は、ほんの少しだけ、未来が見えるという。絢を助けた真優理の力も、その能力によるものだった。
逆切れした上級生は、突然のことに怒気を削がれたのか、鼻白んで悪態をつきながら離れて行く。
「大丈夫?」
まだその場から動けずにいる絢に、真優理は優しく声を掛けてくれた。相手は上級生役だとしても親しい真優理。「助けてくれてありがとうございます」そう言いたかったが、絢の心に最初に浮かんだのは疑う気持ち。あまりに登場のタイミングが良かったから、すぐにあの上級生が立ち去ったから、理由は何にせよ関わりたい気持ちは起きなかった。だから絢は、真優理に小さく頭を下げてその場から離れた。真優理との邂逅はこれっきり、そう思っていた。
けれども、偶然にも何度も顔を合わせていくうちに、その疑いの気持ちは解けていった。次第に2人の距離は縮まっていき、やがて絢の硬く閉ざされた心が、少しずつ開かれていく。
そんなある日のこと。
まだ絢を諦めず執着する件の上級生が絢と真優理の2人を罠にかけた。絢は真優理と引き離されて、関係を引き裂かれそうになる。1人になった絢は、ストーカーのようにしつこい件の上級生と2人きり。心を通わせた真優理がいないくて不安しかないのに、上級生との距離がどんどん縮まって、絶体絶命の危機に陥る。上級生の手が髪に触れそうになって、触らないでと強く言いたいのに声が出ない。ぎゅっと目を瞑る……そのときだった。
「絢ちゃん!」
真優理の声が聞こえた。
真優理にできること。
それは引き離された恋人の下へ懸命に向かい、彼女を助けること。
手を伸ばされる彼女……絢を見て、少し先の未来が見えた。初めての邂逅のように、ただ拳を止める、それだけでは済まない。あのストーカーのような上級生は、何度も真優理に邪魔されて鬱憤が溜まっているはずだ。絢を助けるには、真優理が犠牲にならなければならない、と。そう力が告げている。
それでも真優理は、絢を助けることに決めた。
(私は、絢を、愛しているから)
「絢ちゃん!」
真優理は叫んだ。絢と相手の間に身を滑り込ませて、後ろの彼女を守る。
相手に後先を考える余裕はないらしい。手にはどこから入手したのか定かではない、拳銃がある。
「来たな水谷!」
「伏せて!」
真優理は自分に向いた銃口から背中の絢をかばった。鋭い痛みが身体のあちこちを襲う。が、その痛みに気づかないふりをして、恐怖に震える絢を安心させるよう「大丈夫」と告げた。
銃声が止んで、ひるんだように捨て台詞を吐いて、上級生がいなくなる。絢が気がついたのはそのときだ。安堵させるように笑顔を見せて……作ってくれていた真優理の身体のあちこちが、赤く濡れていた。
「真優理さん……っ」
答えない。否、答えられない。真優理は絢をかばったまま呼吸を止めていた。おそるおそる真優理の身体に触れる。仄かにまだ温かかった。
「ごめん、なさ……っ……」
絢はその場で泣き崩れた。
「泣かないで、絢ちゃん」
聞こえるはずのない声が聞こえた。絢は弾かれたように顔を上げる。そこには、シーサイドタウンへ買い物に来ていた姿のままの元気な真優理が立っていた。
手で涙をぬぐって、辺りを見回す。景色は特に何も起こっていない、平穏なもの。映画の世界はどこにもなく、綺麗さっぱり消えてしまっていた。
「真優理さん……っ」
無事な真優理を見て、ぬぐった涙がまたあふれてくる。絢は思わず真優理に抱きついた。人前だとかそんなことは関係ない。無事で良かった、それだけだ。
抱きつかれた真優理はそんな絢を受け入れて、抱きしめる。
(心配して泣いてくれる絢ちゃんは可愛いわね)
真優理は絢の背中を優しく撫でた。
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あとがき
担当マスター:
鳴葉ゆらゆ
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加いただき、ありがとうございました。
鳴葉ゆらゆです。
物語の体験はいかがでしたでしょうか。
楽しんでいただければ幸いです。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
3人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年12月04日
参加申し込みの期限
2022年12月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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