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サウナでととのう。ぽかぽか、ほっこり。
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◆シーサイド・オートキャンプでほっこりととのう。
掲示板に貼られたチラシに、
春名 あきら
の目は吸い寄せられた。
シーサイドタウンの山側にオートキャンプ場があるのは知っていたが、その写真に、川岸に置かれたテントサウナが写っていたのだ。
「へー。こんなとこあったんかぁ。知らんかったわー」
案外最近はやりのサウナブームに乗っかって、始めたばかりなのかもしれない。
「この寝子島で、サウナ伝道師を目指すウチの知らんサウナがあるなんてあかん。しかもテントサウナやて。修行を兼ねて、いっちょ行ったるわ!」
そうと決まれば善は急げ。かばんにサウナ用品一揃い突っ込んで、あきらは意気高らかにオートキャンプ場へ向かった。
受付にいたのはバイトの女性だった。
「いらっしゃい。こんにちは」
「こんにちは。女子1名。日帰りコースで、テントサウナ希望です」
あきらは必要事項を記入した申込書を提出する。
「テントサウナですね。あちらにありますから、お好きなテントを選んでください」
受付の女性が手で示した場所には、白や黒、小さな物から大きな物まで、いろいろな形の組立テントが置かれていた。
それぞれ前に張った写真と何人用かが書かれており、人数によって違うようだ。
「何でもええんですか?」
「予約済みの物以外なら、どれでもいいですよ。場所も、キャンプ場内ならどこでも設置自由です。一番人気は川岸ですね」
「ご親切に、おおきに」
礼を言って軽く頭を下げ、あきらはテントを選びに向かう。するとそこには、見覚えのある女性の姿があった。
(えーと。誰やったかなあ……)
足元のテント一式を見下ろすその俯き加減の横顔に、ちょっと考え込む。
「――あ! 陸上部のホープ! 椎井先輩や!」
思いあたったうれしさに思わず声に出してしまう。あっと気付いたときには遅く、名を呼ばれた
椎井 莉鳥
が背筋を伸ばしてあきらのほうに顔を向けていた。
あなたは? という顔をしてる、ような気がしてあきらはぺこっと頭を下げる。
「こんにちは。ウチも先輩と同じ寝子高の2年で、春名いーます。よろしゅうしたってください、先輩。
ところで先輩。先輩も一人サウナですか?」
「……ええ。チラシに、「自然の中で楽しめる」とあったから」
あきらが無意識に放っている、天性の屈託ない雰囲気からだろうか。距離を詰められ、笑顔で親しげに話しかけられても、莉鳥はいつものような他人に対する緊張をさほど感じなかった。
それでもやはり、来月のインターハイ出場が近づくにつれて徐々に強くなるプレッシャーをはねのけ、リラックスする目的で来たとは口にできず、目についた壁のチラシのうたい文句をとっさの理由とする。
「あ! ウチもそれ、ええなって思うたんですよ! 薪ストーブも趣があって良いし、何よりテント一枚隔てただけで外やっちゅーんがええわぁ。暑うなったらすぐ目の前の川へ飛び込めるし!」
「……川へ?」
「そうです。どっか北のほうの国ではサウナは湖や川のそばにあって、我慢できんなったら飛び出して飛び込むそうで。あれ、実はウチ、ひそかな憧れなんです。
それがここでできるかも思うたら、ごっつう楽しみで!」
嬉々として話すあきらに、莉鳥は「そう」とだけ応えた。
どこか複雑そうに見える表情をしたその反応に、あきらはふと気付く。
「もしかして先輩、サウナ初めてです?」
「……あまり慣れてはないわね」
どこにどんな目があるかもしれないこういう開けた場所に、女子がおひとりさまで来るのは大丈夫かな? という気がするくらいには。
(まあ、スタッフもそういう事には厳しく目を光らせてくれるでしょうから、大丈夫だと思うけど)
それに、あきらも1人で来ている。それは莉鳥の心配を大きく和らげてくれた。
そんな莉鳥の不安を知ってか知らずか、あきらはにっこり笑ってこう提案した。
「せっかく同じ目的で来てるんやし。先輩、ウチと一緒にサウナしませんか?」
サウナはあきらの希望通り、川岸で組み立てた。川に向いた面の一部が透明ビニールで、流れる水や対岸の緑など外の景色がよく見える。4人家族用を選んだので、中は広々としていて、椅子や薪ストーブを設置した後でも楽に立って着替えることができた。
あきらは薄いタオル地のサウナ用ビキニ、そして莉鳥は二重になった肩紐が鎖骨のセクシーさを強調する、新緑のハイネックビキニだ。
「先輩、頭に巻くタオル持ってきてます?」
ストーブに火を入れようとかがんだ莉鳥に、あきらが後ろから訊いた。
「いいえ。必要だった?」
「髪が乾燥してパサつくんです。熱で傷みますし。コンディショナーして、タオルで巻いてください。そしたらいい具合に蒸れて、ヘアパックになりますよって。
ウチ、予備持ってきてるからお貸ししますね」
「ありがとう」
タオルで髪を包んで、準備万端。椅子に座って、横のストーブから発せられる熱気を肌で感じながら、ふーっと息を吐いた莉鳥は、不意に思い出してテントの外に置いてあった着替え等を入れたカゴに手を伸ばし、小瓶を取り出した。
「先輩、どうかしました?」
「受付の人が、荷物を預けるときにこれをくれたの」
「何――ああアロマですね、ロウリュ用の」
「ロウリュ用?」
その言葉がわからず、莉鳥は聞き返す。
「使うてみます?」
あきらは手の中の小瓶を受け取って、中身をふたに付いたスポイトで吸い取り、ストーブの横に置いてあった水バケツの中に垂らした。それを柄杓で汲んで、ストーブの上に置いたサウナストーンへと掛ける。
じゅっという音とともに湯気が広がって、少し濃いめの木の香りが漂った。
「フィンランドの白樺の香りやそうです。ええですねえ」すうっと胸いっぱい吸い込み、吐き出す。「目ぇ閉じてると、ほんま、そこにいるような気してくるわ」
あきらは笑顔で椅子に戻った。
温度計を見ながら時折柄杓でバケツの水を掛けて湯気を立て、一定の温度と湿度を保つ。熱気は上にたまって、じわじわと下へ下りてくる。熱で乾燥した肌に、やがてぷつぷつと玉の汗が吹き出て、じんわりと湿り気を帯びるのを感じた。
目を閉じて、頭を真っ白にして。ただ熱と肌を伝い落ちる汗を感じていると。
「あー、もうたまらん! 行っくでー!」
あきらがすっくと立ち上がり、テントの外へ飛び出した。
水を飛び散らせながら川の中へ走り込み、一気に深みへ滑り込む。そしてぷはっと水から顔を出すと、テントから顔を出した莉鳥に
「せんぱーい。先輩も来ませんかー? 気持ちええですよー!」
と手を振った。
あきらは、どこにあるともしれない目を気にしてかためらいがちに、それでもあきらの言葉に応じて出てくる莉鳥を見る。
陸上部のエースらしい、長い足と均整のとれたスレンダーなボディは肉感的なあきらとは対照的で、かわいいもの好きのあきらの好みとは少し違っているのだが、純粋に、きれいだと思った。
とはいえ、今それを口にするのは変な誤解を生みかねないとあきらは自制を働かせ、川へ入った莉鳥と交代で岸へ上がって、カゴの中から水筒を持ち上げた。スポーツドリンクである。
「先輩、水分補給しましょ♪」
凍らせてきたおかげでまだキンキンに冷えている。それを、2人で分けて飲んだ。
テントサウナで温まり、我慢できなくなったら川に飛び込むを数回繰り返したのち。シャワーを浴びてすっきりして、ハンモックに2人で仰向けなった。
「はあー、気持ちいー」
心地よい疲労感に、あきらが脱力した呟きを漏らす。
川の水音や森から聞こえてくる鳥の声に耳をすましていると、いつの間にか胸のもやもやがきれいさっぱり消えていることに莉鳥も気付いた。
「やっぱ、サウナはサイコーや。そう思わん? 先輩」
うとうとしているのか、声がゆったりしている。
「そうね」
そうかも。
来てよかった。深呼吸して、莉鳥はそっと目を閉じた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年03月19日
参加申し込みの期限
2022年03月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年03月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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