――恥じる事なかれ。
――汝、ありし日の思いをおもむろに晒すべし。
――さらば許しと共感が与えられん。
島内某日某所。
時間は深夜2時を回ったところか。
それほど大きくない室内に、十数名の人影があった。
異様な一団であった。
皆、黒いローブなようなものを身につけ、様々な仮面で顔を隠している。
室内の照明は落とされ、燭台にともされた仄かな明かりが、秘密めいた雰囲気を醸し出していた。
一人が、皆の前に進み出た。
しばし迷うように、ためらうように口をつぐんでいたが、その場の雰囲気に押されて口を開いた。
胸には「ポエマー」と書かれたネームプレートをつけている。
どうやら偽名のようだ。
「中学に上がったばかりの頃のことです」
声はまだ若い青年のものだった。
「初期だな」
「うむ」
頷く声は老若男女様々。
「俺、その頃、初恋の子に憧れてて……」
「おおお……」
「分かる……分かるわ……」
「それで、それで?」
青年は一度ぎりぃっと唇を噛むと、絞りだすように言った。
「自作のポエムを……ノート1冊書き連ねましたッ……!!」
「くぅぅぅッ……!」
「やってしまったか……」
青年の痛みを我がことのように感じる者、同情の視線を向ける者、反応は様々。
しかし、共通しているのは――共感。
「して、そのポエムを?」
「……その子に……その子に……贈りましたッ!!!」
「もういい! 十分だ! 君はもう、許されていいんだ……!!」
「罪深や罪深や……」
集団の一人が青年の肩を抱き、別のものは何かを沈めるように祈りを捧げている。
そう、ここは過去にあるいは現在進行形で中二病をこじらせたものの秘密集会。
通称「黒きミサ」である。
おのれの中二病的エピソードを告解し、許し合い、前へと進む、そんな場所。
秘密であるはずなのに、迷える子羊の元には自然とその存在が知らされるという。
中二病……それは思春期の誰にでも起こりうる、甘美で残酷な病。
自作ポエム、異世界転生妄想、実は私高貴な生まれだったの、etc...
後になって思い出して死にたくなる類の「アレ」である。
身に覚えのあるそこのアナタ。
「黒きミサ」は来るものを拒まない。
自作小説は中二病にカウントされるのでしょうか……。
つづりでございます。
今回のテーマは中二病です。
皆様には中二病的エピソードを語り合って頂きます。
キャラクター様の意外な一面を恥ずかしげに。
隠していた設定を堂々と。
思い思いに語って頂ければと存じます。
語る内容も重要ですが、語る際のキャラの様子も重要です。
中二病に自覚的でなくとも問題ございません。
中二病真っ最中な皆様の姿(痴態?)をぜひ見せつけて下さい。
また、中二病そのものについて考察して頂くことも可能です。
中二病とは無縁という方も、ぜひ参加をご一考下さい。
各自、アクションの冒頭にミサで名乗る偽名をご設定下さい。
バレても構わないという猛者は本名でもOKです。
あるいは、バレバレな偽名というのも面白いと思います。
本名の場合も、冒頭にご明示下さい。
なお、「黒きミサ」では、個人の秘密は厳守されます。
アクションに偽名のみを記載した場合、
リアクションに正式なキャラクター名が表示されません。
ローブと仮面は各々ご用意頂いても構いませんし、
こちらで貸し出すこともできます。
凝りたい方は、いっそここでも中二病を発揮されても良いかもしれません。
その他、アクションの注意点についてはこちらを御覧ください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。