冷たい雨の日。
跡野 茉莉は傘をさしながら帰路についていた。
「よく降るなぁ」
そんな風にぼやき、ふと気づく。妙に辺りが静かなのだ。
街中だというのに。
傘をずらして辺りを伺うと、人影がなくなっていた。
「……ん?」
次の瞬間、周辺の景色が一変した。
地面や民家、公共の建物に至るまで青色の水玉模様だった。
「んー?」
水玉模様の町は見知らぬ地形であり、寝子島まではないことは分かる。
「お姉さん!」
振り返ると、レインコートの女の子が立っていた。フードを目深に被っているが、オレンジ色の長靴には可愛らしいリボンがついていた。
「武器はその傘なんだよ!? それじゃ戦えないよ!」
「戦い……?」
「この世界に飛ばされたんでしょ?
雨雲蜘蛛を倒さないと、帰れないんだ。この
レインコートを着て、
傘で戦うんだよ!」
渡されたそれを言われるままに着て、傘を畳むと、傘がキラキラと輝きだした。
「協力するから! 雨雲蜘蛛を倒そう」
高城ヒトです。
今回のシナリオは、雨雲蜘蛛と呼ばれる怪物との闘いです。
迷い込んでしまった雨の降る街で、レインコートに傘を持ったスタイルで戦って下さい。
〇雨雲蜘蛛〇
雨の降る街で暴れ回る雲でできた体を持つ蜘蛛。
雨の降る街の支配者であり、倒さなければ寝子島に戻ることが出来ません。
雨を自由に操って、集中砲火を浴びせたり、自身の糸で水の刃を作り出して攻撃したり、
雲で包んで拘束したり、自由に飛び回ります。
弱点は頭の雫マークです。傘や物理的な攻撃で破壊出来ます。
ただし、蜘蛛の猛攻を避けながら攻撃するのは至難の技です。
〇レインコート〇
案内人の少女からもらえる。雨から濡れるのを防いだり、ある程度雨雲蜘蛛の攻撃を受けられます。
身体能力が上がるので、民家の屋根に軽々と飛び乗れるジャンプ力が備わります。
〇傘〇
降り続く雨を吸収し、色々な形でエネルギー波を出せます。
雨雲蜘蛛に大きなダメージを与えることができる唯一の武器です。
エネルギー波の形は様々です。
《猫の形》《飴玉の形》《飛行機の形》など。
使う本人のイメージによっては、様々な効果を得られます。
《当たると凍る》《熱湯を噴射する》《電撃が走る》など。
自由なイメージで戦いに参加して下さい!
雨雲蜘蛛は基本的に傘で倒しますが、ろっこんも物理攻撃もそれなりに効果があります。
ちなみに蜘蛛にも知能があり、喋ることもできるので、
もしかしたらやっつける以外の解決方法もあるかもしれません。
ご参加お待ちしています!