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- 00月00日生 00歳
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義を見てせざるは勇なきなり？
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義を見てせざるは勇なきなり。
それはもれいびの正しい道かもしれない。
だが、知らぬ人のために命を賭けるというのは、なかなかできるものではないし、できれば平穏に過ごしたいものだ。
２月とは思えぬぽかぽかの春陽気で、本日の巫部 紫苑は平穏そのもの。
キャットロードに新しくできたスイーツの店に来ている。
「ん？」
そのキャットロードの中央、髪が雪のように白いひとりの少女が歩いていた。
足を引きずりながら、弱々しく。
誰もが視界には入れていたが、手を貸す程のことではないのだろうと自分に言い聞かせているようだった。
弱弱しい様子ではあるものの、目に見えて大怪我をしているとか、そういうわけではないみたいだし。
「んー」
紫苑も少し気にはなったが、何か行動に移す程ではなかった。
普段からそういう歩き方なのかもしれないし、すぐそこの病院に向かうところかもしれない。
うん、手を貸す程のことではないでしょう。
「あー、んー」
少女の後方を見ると、黒い背広の男たちが小走りで迫っているのがわかる。
少し気になるが、少女の家族かもしれない。あるいは、全然関係ないかもしれない。
黒背広のひとりが何か言葉を発すると、少女の足取りが速くなった。
少し気になるが、こんな目立つところで事件なんて起こさないだろうし、ほら、警察官が立ちはだかった。
うん、手を貸す程のことではないでしょう。
「んんん？」
警察官は黒背広のひとりと何かを話すと、さっと道を空けた。
その手には、紙幣が何枚か握られていた。
少女はあわてて電話ボックスに入る。って、さっきまで電話ボックスなんてなかったような。しかもそのデザインはやけにレトロで、寝子島の街並みからはものすごく浮いている。
さらにさらに、ボックス上部には「拾」の文字が記されているのだが、よく見たら左右がひっくり返っている。そのうえ、電話があるべき台に電話が置いてない。
かわりに、うさぎの絵が描かれたおままごと用の包丁が台からにょきにょきと生えてきて、少女はそれを手に取った。
瞬間、少女はうさぎ包丁ごと消えて、電話ボックスの上部に書かれていた「拾」の字は「玖」に変わった。そしてやっぱり、その字は左右逆になっている。
「うん」
色々気になる展開ではあったが、追っ手らしき男たちから離れられたようで――
「えっ？」
黒背広のひとりも、電話ボックスに入った。
電話台からにょきにょき生えてきたのは、本物のマシンガン。
それを手にすると、消えた。「玖」の字は「捌」になった。
次の黒背広は、日本刀。次の黒背広は、青竜刀。次は、毒の入った瓶。
電話ボックスの世界に入れる数だろうか、今では「伍」になっている。ちなみに、相変わらず左右逆だ。
遠くからは別の黒背広も見える。
「……」
紫苑は大きくひとつため息をつくと、電話ボックスに向かった。
義を見てせざるは勇なきなり。そんな言葉が脳裏をよぎったのかどうかは、わからないが。
それはもれいびの正しい道かもしれない。
だが、知らぬ人のために命を賭けるというのは、なかなかできるものではないし、できれば平穏に過ごしたいものだ。
２月とは思えぬぽかぽかの春陽気で、本日の巫部 紫苑は平穏そのもの。
キャットロードに新しくできたスイーツの店に来ている。
「ん？」
そのキャットロードの中央、髪が雪のように白いひとりの少女が歩いていた。
足を引きずりながら、弱々しく。
誰もが視界には入れていたが、手を貸す程のことではないのだろうと自分に言い聞かせているようだった。
弱弱しい様子ではあるものの、目に見えて大怪我をしているとか、そういうわけではないみたいだし。
「んー」
紫苑も少し気にはなったが、何か行動に移す程ではなかった。
普段からそういう歩き方なのかもしれないし、すぐそこの病院に向かうところかもしれない。
うん、手を貸す程のことではないでしょう。
「あー、んー」
少女の後方を見ると、黒い背広の男たちが小走りで迫っているのがわかる。
少し気になるが、少女の家族かもしれない。あるいは、全然関係ないかもしれない。
黒背広のひとりが何か言葉を発すると、少女の足取りが速くなった。
少し気になるが、こんな目立つところで事件なんて起こさないだろうし、ほら、警察官が立ちはだかった。
うん、手を貸す程のことではないでしょう。
「んんん？」
警察官は黒背広のひとりと何かを話すと、さっと道を空けた。
その手には、紙幣が何枚か握られていた。
少女はあわてて電話ボックスに入る。って、さっきまで電話ボックスなんてなかったような。しかもそのデザインはやけにレトロで、寝子島の街並みからはものすごく浮いている。
さらにさらに、ボックス上部には「拾」の文字が記されているのだが、よく見たら左右がひっくり返っている。そのうえ、電話があるべき台に電話が置いてない。
かわりに、うさぎの絵が描かれたおままごと用の包丁が台からにょきにょきと生えてきて、少女はそれを手に取った。
瞬間、少女はうさぎ包丁ごと消えて、電話ボックスの上部に書かれていた「拾」の字は「玖」に変わった。そしてやっぱり、その字は左右逆になっている。
「うん」
色々気になる展開ではあったが、追っ手らしき男たちから離れられたようで――
「えっ？」
黒背広のひとりも、電話ボックスに入った。
電話台からにょきにょき生えてきたのは、本物のマシンガン。
それを手にすると、消えた。「玖」の字は「捌」になった。
次の黒背広は、日本刀。次の黒背広は、青竜刀。次は、毒の入った瓶。
電話ボックスの世界に入れる数だろうか、今では「伍」になっている。ちなみに、相変わらず左右逆だ。
遠くからは別の黒背広も見える。
紫苑は大きくひとつため息をつくと、電話ボックスに向かった。
義を見てせざるは勇なきなり。そんな言葉が脳裏をよぎったのかどうかは、わからないが。
ゲームマスターより
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2024年03月19日
- 参加申し込みの期限
-
- 2024年03月26日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2024年03月26日 11時00分
ハローワールド、風雅です。
巫部 紫苑さん、ガイドへのご登場ありがとうございました！
今回はちょっと不思議なバトルのお届けです。
シナリオ概要
白い髪の少女は誰なのか、黒い背広の男たちは誰なのか、それはわかりません。
しかし、寝子島の真ん中で白昼堂々このようなことが行われて、
それをたまたま目撃したり、噂を聞いたりしてしまったアナタは、見て見ぬフリをできるでしょうか。
キャットロードの真ん中に出現した電話ボックスに入ると、武器を手にすることができます。
と同時に、どこかへ消えます。
武器は、その瞬間あなたの脳裏によぎったものです。
強いものが欲しいと思っていても、うっかりバナナを思い浮かべてしまったらバナナです。
使いこなせるものがいいと思っていても、うっかり戦闘機を思い浮かべてしまったら戦闘機です。
運転できなければただの鉄の塊ですが、仕方ありません。
アクションに何を思い浮かべたか、ご記入ください。
あまりマニアックなものは対応できないかもしれませんが、ご了承ください。
舞台と敵
電話ボックスから消えたと思ったアナタは、電話ボックスの中にいました。
周囲の景色は特に変わっていないように見えますが、どこか変です。
人によってはすぐに気がつくでしょう。
ここは左右反対の「鏡の世界」です。
といっても、完全に入ってしまえば、あまり気にならないでしょう。
肝心なことは、本物の寝子島ではないということです。
キャットロードのアーケードやショップが主な舞台ですが、さらに広がるかもしれません。
先ほど逃げていた少女は、キャットロードの真ん中でうさぎの包丁（プラスチック）を手に構えています。
それを、本物のマシンガン、日本刀、青竜刀、毒入り瓶を手にした黒背広が囲んでいます。
あなたはあなたの武器を持って、なんとかしましょう。
ろっこんも使えますが、鏡の世界なので、時にいつもと逆の動き、逆の効果になることもあります。
それを見越して攻撃を仕掛けたり、あるいはそのせいでピンチになったり、といろいろです。
ＮＰＣ
電話ボックスにはあと５人入れるので、空きがあればＮＰＣが入るかもしれません。
味方のＮＰＣかもしれないし、敵のＮＰＣかもしれません。
今回は、特定のＮＰＣを呼ぶことはできません。
Ｘキャラも対応できません。
それでは、ご参加お待ちしています。
※うまく解決できなかったり、戦いが長引いたりした場合には、この回で終わらないかもしれません。