「いっけな〜い、チコク遅刻〜〜! きゃわわんっっ☆(ドンガラガッチャーーン)
あ痛たた……ってもおバカーー! どこ見て走ってんのよーー!!(ぷんすか)」
「イヤイヤイヤイヤ、朝っぱらから何だよ、この展開……」
ある日の登校中のこと、2年10組の
桐野 正也は、曲がり角で
見知らぬ食パン少女とぶつかった。
「Σ はっ! ってキャーーーーーーー!?」
桐野の視線に気が付き、バッとめくれ上がったスカートを押さえる食パン少女。
「(上目づかいで)み、見た……?」
「(キリッ)んっ? ハテ、何のことかなっ」
爽やかにその場を取り繕おうとする桐野、
だがその時、無情にも彼のろっこん【思ったー】が発動だ!
〈ウッヒョー! いちごパンツ、ばっちりいただきましたッ……
って、やべっ! ろっこん出ちまってるし!〉
フキダシとなって宙に浮かんでしまった今の本音を、あばばばと両手で散らす桐野、
しかし時すでに遅し。
「バカァーーー!! えっちスケベ変態ーーー!!!」
「って、ゲポアアアアアアアアア!?」
見知らぬ食パン少女からコークスクリューアッパーを喰らい、桐野正也、早々にKO……
さて、そんな朝のドタバタがありつつも、どうにか遅刻せずにたどり着いた、教室にて。
「(ガラッ)みんな、席についてー。
突然だけど、転校生を紹介するわよ!」
クラス担任の
相原 まゆ先生が、教壇に付くなりそんなことを言い出し、ざわつく2年10組の生徒たち。
「なん……だと? この展開は、もしや……?」
ドッキドキしながら今朝のいちごパンツを思い出す桐野、そしてガラガラ……とドアを開け入ってきた生徒が、教室に桐野の顔を見つけるなり、「あーっ!?」と叫んだ。
「き、キミってば今朝の!」
「そうそう今朝会ったあの……
Σ って、イヤ誰だよ!? 知らねーし!!」
入ってきたのは全然見覚えも特徴もない、
いかにも平凡そうな容姿の男子生徒だった。
「鼻血を噴いてピクピク通学路に倒れていたのを、ボクが見て見ぬフリをして通り過ぎた、
あの何だか可哀想な人ですねっ!」
「あら、2人は知り合い? ウフフ」
「イヤまゆ先生、今のちゃんと聞いてました? つかそっちも、見てたんなら助けろよ! 気ィ悪いな!」
「ああっスミマセン! 第一印象からサイアクな登場でスミマセン!」
「ハイみんな静かにー。紹介するわ、転校生の……、」
カッカカ、と名前を板書しようとしたまゆ先生の手が、そこでハタと止まった。
「ええっと……
ゴメン、誰だったかしら?」
「ああっスミマセン、ボクが悪いんです!」
いきなりウワーンと突っ伏した転校生が、そのままガンガン教卓に頭を打ち付けだした。
「先生にすら憶えてもらえない、平凡な名前でスミマセン!
転校生なのにキャラ立ってなくてスミマセン! ソレもコレも全部ボクが悪いんですぅ〜!」
「ごっ、ゴメンね先生、つい! つい名前をド忘れしちゃって!」
慌ててまゆ先生が駆け寄ろうとした、その時だった。
教壇の段差につまずき、バランスをくずす先生。そこは体育科の教師、はっしと踏みとどまったものの、
ぷちっ。その拍子にウエストのホックが外れて、スルリと足許に落ちるタイトスカート……
ま ゆ 先 生 の く
ま さ ん パ ン ツ
が ま る 見 え に
「キャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!?」
絶叫してその場にしゃがみこむまゆ先生、また盛大に鼻血を噴いて倒れる桐野正也、ウォーー!と立ち上がる生徒で騒然となる2年10組の教室。
「も、もうー。なんなのよ、なんなのよー!」
そして桐野もまた薄れゆく意識の中で、何かがオカシイと感じ始めていた。
(やっ、やべーぜ! このままじゃ俺はそのうち、失血死しちまう……
今日はとにかく朝から何だか、フツウじゃねー!?)
その桐野正也が最後(?)に見たのは、周囲の騒ぎなど気にも留めずに、教卓に突っ伏してオンオン落ち込んでいる、
例の転校生の姿……。
寝子島高校史上、最高にラッキーな1日が、始まる。
(画面の奥からたったか走ってきて)
「オーイ、ミンナーー! ラッキースケベな1日、はっじまるヨーー!!(満面の笑顔で)」
こんにちは、ゲームマスターの鈴木二文字です。
桐野正也さん、良い鼻血をどうもありがとうございました。
こちらはどう見てもコメディシナリオですね。それではNPC紹介から、元気よくいってみましょう!
▼NPC情報・小林ハジメ(こばやし・はじめ):
・特徴も存在感も無い、ごくごく平凡な容姿の転校生。顔を覚えにくい、いなくなっても気付かれない。
・常に物事をネガティブな方に考えがちな性格。些細なことでも落ち込みやすい。
▼NPCハジメのろっこん情報:
・ろっこん名:ラッキー☆スケベ
・発動条件:周囲に複数の人がいる時、気分が落ち込む。
・能力の内容:ラッキースケベなハプニングが周りの人たちに起こる。本人はそれを目撃しない。
・第6のパラメータ:ポロリ度
・つまり、ハジメの行く先々で、ちょっとエッチなドッキリ☆ハプニングが起こるというワケですね!
・ハジメがラッキースケベな目に遭うのではなく、ハプニングが起こるのは、常に周囲のPC(同士)である点に、ご注意下さい。ハジメがこの能力の恩恵にあずかることは無く、そのため本人には、自分がもれいびであるという自覚がありません。転校生のため、ろっこんについての知識も皆無です。
▼シナリオ目的:
・PCに起こるラッキースケベなハプニングを楽しもう!
・ぶっちゃけ、マスター側では今回、事態の「解決」をあんまり想定していません。ハジメのろっこん情報はPL情報のため、こちらを前提にしたアクションは通りません。ハプニングは全て、ガイド本文やサンプルアクションで例示されているような、ラッキーな=偶然に思える範囲で起こりますので、そこからハジメのろっこん能力を推理するのは、難しいかと思います。
・事態の解決なんかはこの際忘れて、あなたの考える「理想のラッキースケベな状況」を、どうぞアクションに書いて送ってきて下さいね!
▼2つの描写パート:
・シナリオ内で描写される時間は、「昼休み」と「放課後」の2つの時間帯のみです。両方のパートに登場することはできませんので、どちらかの時間帯に絞ってアクションをお書き下さい。
(1)昼休み:転校生ハジメは2年10組の教室から、学食に向かいます。校内には不慣れなため、誰かに道を訊いたり、違う場所に迷い込んだりするかもしれません。
(2)放課後:「部活に入ればボクのキャラも立つかも!」との考えから、ハジメは寝子高の部活や同好会を見学して回ります。校内、部室棟、グラウンドなどにいつの間にか出没し、「やっぱり自分には向いてない……」と勝手に落ち込んでその場を去ります。あなたはハジメを部活に勧誘しても良いし、気にしなくても良い。
▼その他の注意:
・大事なこと:「らっかみ!」は全年齢対象のサイトです。
・描写できるラッキーの範囲には限界がありますので、節度を守って楽しく騒ぎましょう。ポロリのレベルは少年誌程度だとお考え下さい。鈴木はとても倫理的なマスターです。
・描写のNG指定があるPCさんは、どこまでOKでどこからがNGなのかを、分かりやすくお書き下さい。アドリブ度SでとくにNG希望も無い、というPCさんの場合は、マスターが自由にラッキースケベな被害に遭わせて良いものとして、判断させていただきます(男女を問わず)。
・超大事なこと:下着の設定を書き忘れるな!
・ラッキースケベ被害に遭う想定のPCさんは、どんな下着を身に付けているかの詳細を是非ともアクションにお書き下さい。例えば、せっかくスカートがめくれちゃう結果になったとしても、見えるのがどんな下着かが分からなければ、とってもそっけない描写になってしまいます!(あ、男子PCはべつに書かなくてもどっちでも良いです)
・スーパー大事なこと:確定ロールには気を付けましょう。
・PBWの原則として、特定の他キャラクターの行動を、一方的にアクション内で指定することはできません。お友達を指名して絡みたい(えっちなことをしたい/されたい)場合は、GAを利用し、プレイヤー相互の同意が取れていることが、マスターにも分かるようにしましょう。
・ついでにGAに関連して……例えば「AさんがコケてつかんだBさんのスカートがずり落ちる」というGAなのに、Aさんがコケるアクションを書き忘れたりすると、自動的にBさんのアクションも描写がスルーされます。マスター側から見ると、「単にAさんがアクションを書き忘れているのか/それともBさんが確定ロールでAさんの行動を指定しているのか」、どちらなのかが判断できないからです。
・コレ実際、ちょくちょく有るんですが、マスターもBさんにアクション失敗の原因を説明しづらいんですよね……GAするなら、しっかり互いのアクションを確認し合いましょうね〜。
▼補欠NPCについて:
・本シナリオで登場予定のNPCは、小林ハジメのみです。
・原則、その他のNPCの登場予定はありませんが、シナリオ参加者に女子PCが少なかった場合は(またはラッキースケベな被害を希望されるPCさんが少なかった場合は)、下記のいずれかの女性NPCが、リアクションに登場することもあります。
相原 まゆ、鷲尾 礼美、白沢 絢子、富士山 権蔵先生、
北風 貴子、剣崎 エレナ、串田 美弥子、桜栄 あずさ理事長
・あくまで補欠扱いの登場ですので、(まゆ先生を含めて)特定NPCを指定して絡みに行くことはできません(今回は、上記で説明した確定ロールを避けるためでもあります)。アクションでご指名いただいたとしても、描写は不採用となりますのでご注意下さい。
ちなみに、冒頭に出演している食パン少女はただのモブキャラです。リアクション本編に登場する予定はたぶんありませんので、あしからず。「あれはアタイさ!(ビシッ)」と言い張るPCさんがもしいらっしゃるのでしたら、それはそれでかまいませんが。
というワケで皆さん、上記の注意事項を念頭に、どうぞ存分に楽しんでいって下さいませ。
またリアクションでお会いできたらいいですね! 鈴木二文字でした。