「……あれれ? なにこれ!?」
野々 ののこは昨晩夜更かしもせず、早々にベッドへもぐりこんで眠ってしまったはずなのだが。
気が付けばそこは桜花寮の自室ではなく、周囲の様子は一変していた。
どこまでも続く、鏡面のように浅く水をたたえた湖だった。
ののこはいつのまにやら私服に着替えて、靴底は水に濡れている。
「おかしいなー、寝たはずなのに。あっ、夢でも見てるのかな……わあっ!?」
背後に気配を感じて振り返ると、ののこは飛び上がった。
奇妙な男がそこには立っていた。
男の顔には耳が3つ、口が3つ、目が3つあったのだ。
「だ、誰ー!?」
「そう驚くことはない。まあ、
三郎さんとでも呼んでくれ」
男……三郎さんは3つの目でまばたきをして、3つの口で勝手にしゃべり始めた。
「僕は他人の夢に入り、そこで過去や秘密を食べて生きているあやかしだ」
「ははあ。あやかし。なるほど夢だね」
「信じなくてもいいが、そういうわけで、君の夢も少し食べさせてもらおうか。なに、ちょっとした昔の記憶や、他愛のない秘密でもかまわないよ」
断ったら? とののこが問うと、三郎さんは陰鬱そうに3つの耳をぴくりとさせた。
「君が何もしなければ、夢は覚めなかったがね。君は僕に話しかけた。いずれ覚めるだろう。それまでに少し、話し相手にでもなってくれればいいさ」
「うん、いいよーそのくらい!」
ののこがあっけらかんと言うと、三郎さんは少しだけ、嬉しそうに目元をゆるめた。
あやかしの中には、夢に住まう者もいるという。
あなたの夢にも、彼らは現れるかもしれない。
こんにちは、鳴葉ゆらゆです。
霊界☆ミーティング <霊界の謎を追え!>の情報からイメージをふくらませて、
このようなガイドになりました。
三郎さん、ガイドにご登場いただきましてありがとうございます。
ご参加いただける場合は、他のPCさんやNPCなどの夢を食べたり、あるいは別のあやかしに夢を食べられたリ、
ガイドのイメージに関わらず、自由にアクションをおかけください。
概要
夢に関するあやかしと交流するお話です。
彼らは、人が夢の中で見る映像や出来事、または記憶や思い出などを食べます。
夢を食べられると、目覚めてからその夢を覚えていなかったり、
またイヤな記憶を忘れてスッキリしたりするようです。
多くの場合、重要ではないちょっとした記憶などが対象で、
記憶や思い出が無くなってしまうほどではありませんが、稀にごっそりと夢を食べられて、
記憶障害が生じてしまうこともあるようです。
このお話では、あなたの夢の中で、皆さんが忘れたい記憶をあやかしに食べてもらったり、
あやかしと一夜の交流を楽しんだりすることができます。
過去や思い出を整理するのも良いでしょう。
または、何も考えず、あやかしと一緒に夢の中で遊び回るのも良いでしょう。
自由にお過ごしください。
アクション
あなたが夢に見る光景や舞台、登場人物、語りたい思い出や、
触れ合うあやかしについて教えてください。
<あやかしについて>
夢に住まうあやかしは、例えば以下のような者がいるようです。
なお、ガイドに登場した三郎さんが参加されている場合、
三郎さんと交流したり、三郎さんに夢を食べられる、などのアクションも大歓迎です。
◆獏
四つ足のふかふか、ふわふわした生き物。抱き着くと大変気持ちがいいです。
現実の動物の獏と見た目は変わりませんが、しゃべることができます。
いつも眠そうにしていて、動きは緩慢。
人の幸福な思い出を想起させて、それをちょっとだけ食べます。
穏やかな語り口で、思い出についてしゃべりたい、語りたいという気分にさせてくれます。
◆サキュバス&インキュバス
小悪魔のような姿をした、あやかしの子どもたち。姉がサキュバス、弟がインキュバスです。
淫夢を見せてはそれを食べるあやかしですが、まだ子どもなのでエッチなことはよくわかりません。
スキンシップの手始めとして、手つなぎやハグを要求してきます。
無邪気な子どもたちとのふれあいに、ほっこりすることうけあい。
◆夢日記
どこかの誰かが見た夢を長年書き続けた『夢日記』が、付喪神となったもの。
中身は支離滅裂で奇妙キテレツな夢のシーンが延々とつづられています。
自分を読んでもらおうとページを開いて見せてきますが、うっかり目にしてしまうと、
狂気に陥ってしまい、奇妙で恐ろしい夢に苛まれることでしょう。
その他、オリジナルのあやかしを指定するのもOK。
自由な発想でどうぞ。
なお、複数のあやかしとふれあうこともできますが、それぞれの描写は少なくなります。
1つに絞るのがおすすめです。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
あなたの夢に、NPCが紛れ込んでいることもあるようです。
以上になります。
どなたでも、お気軽にご参加ください!