個性豊かな寝子高生たちは、祭りだ戦いだと忙しい日々を送りつつ、なんだかんだで学校にもそれなりに行っているはずである。
2年5組の
日暮 ねむるもその一人。
リードでつないだペットを連れて、のんびりと歩いて登校してきた。
ペット?
彼のことを知っている読者であれば、ここでおかしいなと思ったかもしれない。
そう、彼はペットなど飼ってなかったはず。
でもこのままもう少し観察してみよう。
いつでも眠いねむるが今もやっぱりうとうとしながら校舎脇にペットをつないでいると、ふと声をかけられた。
振り向けば、同じクラスの
骨削 瓢だ。
「日暮はん。おたくのペット、そろそろ限界かい?」
「え? ほんとだ。腐り過ぎてるね」
ぐしゃり。
腐った左足がボロボロと崩れて、体がガクンと傾いた。
そしてペットが鳴いている。
「うごうごぉおおお」
そう、ここはゾンビをペットとしている
「ぞんびわーるど」。
これがこの世界の日常なのだ。
「あれ? 瓢くんのペットはどうしたの?」
「あっしのペットなら、ちょっと好きに散歩させてあげようかと思って――」
校舎の向こうから聞こえてくるのは、人間の悲鳴。
二人はぎょっとして見つめ合う。
瓢はへへっと悪びれもせず笑うと、頭をポリポリとかいた。
「また先生に怒られちまいそうだねぃ」
こんにちは、高城ヒトです。
骨削さん、日暮さん、ガイド登場ありがとうございました!
今回はぞんびわーるど的日常シナリオとなっています。
基本的にはゆるゆるコメディなので、あまり深く考えずシュールな世界での日常を楽しんでもらえればと思います。
この世界では、みんながゾンビをペットとして飼っています。かわいがっています。
まれに飼ってない人もいますので、「ゾンビを飼ってない設定」でも大丈夫です。
また、「通常世界での価値観を持ったまま」のご参加も可能です。周囲に希有な存在と思われます。
家猫ならぬ「家ゾンビ」として家の中で飼ってる人もいれば、
リードを付けて散歩に連れ出している人もいます。
学校の教室、店、会社などの中まで連れてくる人もいれば、表につないでおく人もいます。
何かしらの生肉などをあげると喜びますが、あげなくても平気なようです。
うっかり噛まれると自分もゾンビになってしまいます。気をつけましょう。
ただ、通常世界と違って自分がゾンビになることにはそれ程抵抗がないことでしょう。
「誰かのペットゾンビ」としての参加も可能です。
その場合は飼い主のPCさんとGAを組むか、適当な飼い主NPCを指定してください。
特定のマスターさんが管理しているNPCの場合は、変更させてもらうこともあります。ご了承ください。
その他、この世界とゾンビに関する疑問は尽きないと思いますが、
お好きなように解釈してアクションをお楽しみください。
一緒に物語をつくって遊びましょう。
ちょっと変わったセンスをお持ちのプレイヤーさん、いかがでしょう。
ご参加を楽しみにお待ちしております。