「何だか思った以上に人がいるな……」
そう呟く
遠藤 健の前には寝子島内にあるとある広場に集っている多くの人の姿。
年齢層は結構幅広いようで、小学生から中学生、高校生だけでなく大人の姿もあるようだ。
彼等に共通しているのは全員が全員、カプセルギアを所有しているという点である。
そう。この公園に集まっている人は全員がカプセルギアのギアマスターであり、カプセルギアで遊ぶ為に集まっているのだ。
とは言えども、何をしているかと言えば人によって全然違う。ギアバトルを行っている人もいれば、お互いのカプセルギアを見せあっている人もいたり、カプセルギアを使ってのレースをしている人もいる。
そもそも何故、健がこのようなところに来ているのかと言えばそれはとあるホビーショップを訪れた事が発端であった。
「ホビーショップ【Ze Pet】。ここか」
シーサイドタウン、キャットロードにある二階建てのお洒落なホビーショップ【Ze Pet(ゼペット)】。その入り口に健は立っていた。
本日、彼がここを訪れたのには理由がある。今、寝子島の子供に流行しているカプセルギア。それに健も少し興味を持ったのだ。
どこまでやるかは特に決めていないのだが、少し触れてみるのも良いかもしれないと考えた健はカプセルギアを手に入れる為にここに来たというわけだ。
「いらっしゃいませ~」
入り口から店の中へと入ると、落ち着いた女性の声で挨拶をされる。
店内を簡単に見渡してみれば、プラモ、フィギュア、カードゲーム、ボードゲームといった商品が綺麗に陳列されていた。
(おぉ、何か結構色々あるもんなんだな。あまりこういう店にはこないから新鮮だ。で、肝心のカプセルギアはと……)
おもちゃ屋にあまり入った事のない健からすれば新鮮さを感じる店内の風景。
物珍しさを感じつつも、目的の物であるカプセルギアを探してきょろきょろ辺りを見ていると、不意に後ろから声をかけられる。
「何かお探しですか?」
「はい?」
健が後ろを振り向けば、そこにはたまたま本日バイトに入っていた
八重崎 五郎八の姿があった。
どうやら明らかに何かを探しているらしい健の姿が見えたので、こうして声をかけてきたようである。
「あー、いや。カプセルギアってどこにあるんですかね?」
「あぁ、カプセルギアなら向こうの方に。もしかして、初めて?」
「そうです。ちょっと気になったのでやってみようかなぁと」
「なるほど。それなら今日もう少ししたら、ギアバトルの大会があるからそれを見て行くのはどうかしら」
「大会?」
「ええ。大会と言ってもこの店だけの本当に小規模なものだけど、雰囲気を掴むには十分だと思うわ。良ければ参加もして見ても良いし」
「ふむ、なるほど……。確かに悪くなさそうですね」
「後は、週末に寝子島内にある大きい公園とか広場とかでカプセルギアをやってる人が集まってイベント的な事をしている事もあるから、そういうところに行くのも良いんじゃないかしら」
「あぁ、そんなのもあったりするんですか。たまに小学生くらいの子が道端とかでギアバトルをしてるのは見た事あったんですけど」
「私もカプセルギアをやっていて日時や場所は知っているから後で教えてあげるわ。でも、その前にまずはカプセルギアを手に入れましょう」
そう言って五郎八は健をカプセルギアのガチャの前へと連れて行く。
全てのギアマスターがそうであったように、ここからが始まりなのだから。
そうしてカプセルギアを手に入れた健は、五郎八に聞いたイベントに参加する為にこうして足を運んだというわけである。
「あら。遠藤君も来たのね」
「あぁ、どうも」
健がどうするか考えていると五郎八が声をかけてきた。手にはカプセルギアを持っており五郎八も参加する為に来たようである。
「何に参加するか決めたの?」
「いや、まだです。今、悩んでたところなんですよ」
「そんな悩む事はないと思うのだけど。負けても何かがあるわけじゃないのだし。と言う事で、まずはあれに参加しに行きましょう!」
「え、いや、八重崎さん、ちょっと!?」
服をガシッと掴まれ拒否する間もなく引っ張られていく健。
ともあれ、カプセルギアで楽しむ一日は始まったばかりである。
こんにちは、昂祈です。
まずは、八重崎 五郎八さん。ガイドに登場して頂きありがとうございました!
もし、参加して頂けるようでしたら、アクションについてはご自由に考えて頂いて大丈夫です!
『カプセルギア』とは?
『携帯戦記カプセルギア』とは、頭や腕、足などを組み替えてカスタマイズできる、
全高10cm程度の小さなロボットのこと!
スマートフォンにインストールした専用アプリで、ラジコンのように自由に動かすことができます。
詳しくは、以下の『カプセルギアとは』をご覧ください。
→ 『携帯戦記カプセルギアとは』
概要
今回はカプセルギアの日常系シナリオとなります。
カプセルギアを持って広場に集まり、楽しく遊びましょう!
広場内でどういう風に過ごすのかは皆様次第。
例えば、知人とギアバトルをして過ごすのも良し。お互いのカプセルギアを見せあうのも良しです。
それ以外にもカプセルギアに相撲を取らせるとか、サッカーさせるとかという遊びだって出来るでしょう。
またこの広場では当日、カプセルギアを使ったイベントが行われていますのでそれに参加するというのも良いのではないでしょうか。
※このシナリオには、学生や社会人、ほしびとなど、誰でもご参加いただけます。
イベント
◆イベント1:カプセルギアレース
5人一組で一斉にスタートして直線50メートルを早く駆け抜けた方が勝ちというシンプルなレースです。
但し、ただ駆け抜けるだけでは味がないという事で妨害ありになっており、5人によるバトルロワイヤル要素もある為にスピードが遅くても勝つこともあるかもしれません。
妨害に夢中になり過ぎると、駆け抜ける事に集中している人に負けてしまうかもしれないので注意が必要だ!
◆イベント2:ボールゲッター
こちらも5人一組で密閉された透明な箱の中に入って貰い、5人で跳ねる無数のボールを取り合って貰うという競技になっています。
密閉された透明な箱はある程度の大きさを有している為、自由に動く事が出来ます。
ポイント形式となっており、取得したボールの数と種類によってポイントが計算されます。
跳ねているボールには赤と青のボールがあり、赤は青よりも数が多く動きも遅い為手に入れやすいですが代わりにポイントは青の半分です。
赤を多く手に入れるか、ポイント重視で青を狙うか、それとも相手を妨害してそもそも相手が手に入れる数を減らすか。
どういった作戦を取るかが重要になるかもしれない!
◆イベント3:ギアバトル
カプセルギアと言えばやはりギアバトル!
という事で、広場にてギアバトルが行えます。
申し込みの際に申告すれば知人同時でのバトルや知人と組んでの2対2も行えたりします。
特に申し込み時に何もなければ、対戦相手等はランダムマッチングとなります。
○NPCについて
遠藤 健。
高校二年生。
同行のご希望があれば、一緒に参加します。
基本的に皆様のアクションに沿った行動をとります。
(健のカプセルギア)
ギア名:ウインドナイト
緑色の騎士のような姿をしたカプセルギア。
右手にロングソード、左手にカイトシールドを持っており、接近戦では盾で攻撃を防ぎながらロングソードで斬りつける。
カイトシールドはギミックにより中央部にガトリングが仕込まれており、それによる遠距離攻撃も可能とする。
また短時間ながらブースターによる飛行も可能で、ブースターはダッシュ用としても使用できる。