「うーん。今日はどこに取材に行きましょうかねー?」
寝子高二年生である
椿 美咲紀は新聞部として様々なところに取材をしている。
そんな美咲紀は次にどこで取材を行うかをお悩み中であった。
「お嬢さん、お嬢さんや」
「……?」
すると、唐突に後ろから声をかけられて思わず振り返る美咲紀。
その声色は何とも不思議な響きが感じられる老人のものであり、振り返った先にいたのは真っ白い服に長い髭を蓄えた老人であった。
「えっと。お爺さん、何か御用ですか?」
「うむ、うむ。お嬢さんなら大丈夫そうじゃな」
「はい? 大丈夫って何がです?」
「いやいや。実はの、今寝子島で起きておるちょっとした事件を解決できる人材を探しておったのじゃ」
「はぁ」
「それで、お嬢さんならいけそうじゃのと思っての」
「良く解らないですけど、そのちょっとした事件って何です?」
ちょっとした事件というからには恐らくは人命に関わるような事ではないのだろうと美咲紀は思ったが、だからと言って何も聞かないというわけにもいかない。
美咲紀の質問に老人は頷いてから口を再度開く。
「ペガサスや九尾の狐、グリフォンと言うような幻獣達の中で好奇心旺盛なもの達がこちらに顕現してしまっているのじゃよ」
「えっ?」
「幸いにして誰も彼も好奇心旺盛ではあるものの気性は優しい故、人を襲う事はない。それに大多数の人間には彼らの姿も見えんしの。だが、中には見れる人間もおるし、いつまでもこちらにいても良いものではないからの。彼等を向こうに帰す手伝いをしてほしいのじゃ」
彼等自身の気性は優しくても本来いない筈の幻獣がいるだけで色々と不都合が出て来る。
それに幻獣と呼ぶに相応しい力は持っている為に、それが原因で何かが起らないとも限らないと老人は語る。
「向こうと言うのは?」
「こちらの言葉で解り易く言えば、幻獣界となるかの」
「なるほど……。でも、帰すと言ってもどうすれば良いのです?」
「何、そう難しい話ではない。彼等の気を引いてこの札を貼ってくれればそれで済む」
そう言って老人が取り出したのはそこ等の寺で売っていそうなお札であった。
「それと、ワシの力でお嬢さんを彼等の目に付き易いようにしておく。その状態で寝子島を歩けば、直ぐに彼等はお嬢さんを見つける筈だ。先程も言ったように彼等は好奇心旺盛故に例えばこちらの世界の美味しい食べ物とか、もしくはボールやフリスビー的な動物用の遊び道具。それ以外でも何かしらの興味を引きそうな物を持っていけば気を引く事はそう難しくはないだろう」
「うーんと。一つ質問なのですけどその幻獣さん達を少し遊んだりとかしても大丈夫なのです?」
「札を貼っても即帰されるわけではない。貼った人物が帰そうと考えた時点で送還が行わるのじゃ。遊びたければ、札を貼った後ならば多少は好きにして構わんぞ」
その言葉を聞いた美咲紀は目を輝かせる。幻獣とのふれあいを想像してわくわくが止まらないのだ。
こんにちは、昂祈です。
まずは、椿 美咲紀さん、ガイドに登場して頂きありがとうございました。
もしご参加頂ける場合はアクションなどはご自由にお考え下さって構いません。
概要
原因は不明なれど、幻獣界という異世界からファンタジー的な生物が寝子島にやってきてしまいました。
ガイドにあるように人間を襲うような事はしない為、危機というわけではありません。
ただ、このまま彼らが寝子島に居続けるのはやはり問題があるようでキャラクターの皆さんは不思議な雰囲気の老人に送還の手伝いを頼まれる事になります。
そのついでに幻獣の彼等と遊んでみたりするのも良いかもしれません。
またこの老人は普通とは違う存在で、条件に合致する人が偶然幻獣に会い易くなるようにしていたりもします。
なので、老人に会わずとも偶然幻獣に会う事もあります。
その場合、いつの間にか札を持っていてその札の使い方は何となく理解できます。
幻獣について
ガイドに書いたペガサス、九尾の狐、グリフォン等がいます。
この三種固定ではありませんので、もし希望の幻獣や不思議生物がいたらそれらをご指定頂くこともできます。
但し、基本的な性質は好奇心は旺盛だけど、争いは好まない心優しい性質という事になります。
幻獣達は普通の動物と違う為、通常の動物相手だと懐かれ難い人でも嫌われるという事はありません。
(老人に依頼をされている時点で、幻獣達とコミュニケーションを取るのに問題はないという事になります)
気を引く方法については、目を引き易い性質になっている為、何をしても興味を持ち近づいてきますのであまり難しく考える必要はありません。
因みに彼らは普通の動物でない為、食べれない物とかはありません。
逆に言えば、キャラクターの方の弁当とかでも食べたがるかもしれません。
彼等は基本的に穏やかで賢いので、人間の言葉を話せないだけで大抵の事は理解します。
例えば、背に乗りたいと頼めば乗せれくれたりしますし、大抵の遊びにも付き合ってくれます。
アクションについて
場所については寝子島全域のどこでも大丈夫です。
幻獣と接触した時点で関係のない人には幻獣とキャラクターの皆さまのどちらも見えなくなりますので遊ぶ際に何かしら注意をする必要はありません。
食べれない物はないという情報は老人に聞けばキャラクターの皆さんに教えてくれます。この事はアクション内で聞いていなくても情報として知っていて問題はありません。
○NPCについて
遠藤 健。
高校二年生。
同行のご希望があれば、一緒に参加します。
基本的に皆様のアクションに沿った行動をとります。
また遠藤以外のNPCの方でも、特定のマスターさんのキャラでなければ誰でもご指定して頂く事ができます。
気になるNPCさんがおられればどうぞご一緒に参加をしてみてください。