とある朝。
水上 桜が通い慣れた通学路を歩き、寝子島高校へ向かっている時のことだった。
「……あら?」
桜華寮を出ていくつかの角を曲がり、真っすぐ進めば学校へ着く……はずだったが。
「ここ、さっき通ったわよね……?」
曲がり角の向こうは、新たな曲がり角。
あたりは見慣れた風景であるにも関わらず、そこにあるはずの道はなく、道などないはずのところに道がある。
そこはまるで、桜の通い慣れた通学路をモチーフに作られた、入り組んだ迷路のようだった。
どうやらいつの間にか、奇妙な空間に迷い込んでしまったらしい。
「ま、またか! またフツウかーーー!!」
思わず毒づいた桜だが、そうも言ってはいられないようだ。
「なにあれ……!?」
前方からやってくるそれらは、あまり友好的なものには見えない。
それは郵便局の歩道に生えているはずの古ぼけたポストであり、いつも薬局の店先で見つける塗装が剥がれたカエルの人形であり、交差点で車の流れを整理している信号機だった。
通学路でいつも見かけるそんなものがひとりでに動き回り、桜を狙って追いかけてくる。
「な、なんかやばそう……逃げなきゃ!」
駆け出したものの、迷宮と化した通学路の構造は複雑で、どこへ向かえばいいものやら見当もつかない。
立ち止まって迷っていれば、ポストやカエル人形、信号機に捕まってしまい、恐ろしい目に会うことだろう。
どこかにある出口を求めて、桜は迷宮を彷徨い始めた。
「絶対に脱出してやるんだから!」
こんにちは、高城ヒトです!よろしくお願いします。
水上 桜さん、ガイドに登場してくださりありがとうございました。
ご参加いただける場合は、ガイドに関わらず自由にアクションをかけてください。
概要
あなたの自宅、いつも通っている学校の校舎、通学路や通勤路など、
あなたにとって見慣れているはずの場所が、迷宮と化してしまいました。
迷宮は、本来の地形とはまったく異なる道、部屋、建物などが連なり、物理的な常識が通じない、
複雑で奇怪な構造を成しています。
また、迷宮の中には、あなたを追いかける敵が存在します。
お気に入りのお人形、いつも道で見かけるお地蔵様、近所の家で飼われている凶暴な犬など、
それらはあなたにとって見覚えのあるものや、身近なものの姿をしています。
生物、無機物の別なくひとりでに動き、あなたに襲いかかってきます。
あなたは敵をかいくぐり、またはやっつけながら迷宮を探索し、
どこかにあるはずの出口を見つけなければなりません。
出口をくぐれば、道はいつもの構造へと戻り、破壊したものなども本来の形に戻ります。
また、迷宮にいる間、現実の時間は進まないようです。
襲撃を凌ぎつつ、出口を見つけて無事に脱出してください。
アクション
迷宮に迷い込むのは、一人でも、GAを組んでいても構いません。
GAの場合、迷宮の構造は一人のPCの見慣れた場所がモチーフで、他のPCは知らない場所、という形でも構いません。
あなたが迷い込む迷宮がどんなどんなものかを教えてください。
迷宮はあなたの自宅や住み慣れた寮、遠く離れた本土の実家、会社のオフィスなど、何でもOKです。
神魂の影響による現象なので、常識では考えられないようなおかしな形にアレンジされていることもあります。
敵である追跡者は、本来の姿そのままの場合もあれば、武器を持っていたり、
翼が生えて飛んだり、車輪がついて走ったりすることもあります。
なお、敵をやっつけたり壊してしまっても、現実の世界に影響はありません。
脱出のため、遠慮なくやっつけてしまってください。
備考
小中学生、高校生や大学生、社会人、ほしびとなど、どなたでも参加できます。
描写する時間帯は、ガイドでは昼間でしたが、夕方や夜中でも構いません。
登校時でも下校時でも、仕事してる最中でも、休憩時間でもなんでも大丈夫。
ろっこんは自由に使用することができます。
ほしびとは、寝子島へ星幽塔の装備を持ち込むことができます。
星の力は、『星の力(虹)』のみ使用可能です。
以上になります。
それでは、皆さんのご参加をお待ちしています!