「あれ?!」
「ここ……は?」
桐野 正也と
黒兎 都は我に返り、息を呑む。白い空間には水色の光でいくつもの0と1が並び、金色の光が波紋のように広がる。どこかゲームなどでみたような、まさに「電脳空間」という言葉が似合いそうな世界に目を丸くした。
「ゲームか何かの世界にとびこんだのかのー?」
「どうだろ? でも、またなんか面倒ごとに巻き込まれたりしてそうで怖いな」
そんな事を言い合う都と正也だったが、ここである事に気づく。そう、互いの服装もこの空間に似合いそうなサイバー的な雰囲気のものになっているのだ。
「お、おお?! なんかいい感じじゃないか?」
「こっちもなかなかいい感じだよ」
と、二人のテンションが上がっていると……急に周囲が点滅しけたたましくサイレンが鳴り響く。何事か、と二人が辺りを見渡していると、周囲に大小さまざまなモニターが出現する。それには銀髪の少女が映し出されていた。
――スペースΓ(ガンマ)にコンピューターウイルス進入。
――総員、即座に対処せよ。
その声を聴いた途端2人はモニターが消えると同時にアメーバのような物体やら、飛び跳ねる蛍光色のキューブやらが飛び出してくる。それらはやがて音もなくカラスとネズミとなり、それらは巨大な木馬の中から出てきているのがうかがえた。
「こいつが敵、か。……未収集、ね」
正也は、相手について検索し、情報がない事を知るとにやっ、と笑う。
「よぉ、お前……データ置いてけぇええ!」
そう叫び、手にした獲物を振るう正也。その背中を見送りながらも、都もまたプログラムを起動させる。
「そいじゃま、かるーくやっちゃおっかな?」
2人は襲い掛かってくるコンピューターウイルスをものともせず、電子の海ではじけ始めた。
サイバテック・バトルフィールド。
そう、ここは……電子の海の戦場。
生き残りたければ、牙を剥け。
菊華です。
今回は、『【イラスト企画】サイバー、サイバーパンクAI』を元にしたシナリオです。
電脳世界でコンピューターウイルスを相手に戦ってもらいます。
……といっても雰囲気重視です。気軽にご参加ください。
概要
貴方は、意思を持つコンピュータ『α』と『β』が生み出した電脳世界の住人、『AI』です。
貴方の暮らしているところにコンピューターウイルスの襲撃が!
皆さんは、生き残るためにコンピューターウイルスと戦う事になります。
敵について
次の3種類のうち、どれを相手にするかご自由にお選びください。
1:ネズミ型ウイルス
データを食べ散らかし、壊すウイルス。
彼らの攻撃方法は「食いつき」(データをそのまま食べて使えなくする)のみ。
ただし数が多いのでひたすら相手することになります。
2:カラス型ウイルス
重要なデータを盗みだすウイルス。
これらはデータを木馬に運び、盗むために行動します。住人たちの行動を阻害するジャミング的なシグナルを発したり、嘴でつついてくる他、翼で切りかかります。
3:木馬型ウイルス
ネズミ型とカラス型を運んできた親玉ウイルスで尚且つ送った相手にデータを運んでいる役目も持ちます。1体のみですが防衛システムもあり、電脳世界の住人を攻撃してきます。
これを落とせば他のウイルスは帰る場所を失います。
あなたについて
皆さんは電脳世界の住人に変身します。
電脳世界でのあなたについても教えてください。
意思を持つコンピュータ『α』と『β』のうち、
『α』から生まれたAIは黒を基調とした姿に
『β』から生まれたAIは白を基調とした姿になります。
イメージに近いほうをお選びください。
AIであるあなたには、役割があります。
あなたはデータを守る「防衛プログラム」?
それとも壊れたデータを修復する「再生プログラム」?
その他、もちろんどんな役割でも構いません。
それでは、よろしくお願いします。
電脳世界を守りぬけ!