寝子電の寝子島駅前、その駅舎の左手側奥に建っているでぶっとした猫の像を知っているだろうか。これは、寝子島に七体いるという七福神ならぬ『七福猫』のひとつ、恵比寿猫である。
この『七福猫』は今、恵比寿様と弁天様以外のほか五体が所在不明になっているそうだ――。
にゃあん……と、猫の鳴き声が一段と響いていた。
ミルカ・アハティアラは、目の前の光景に困惑する。
それもそのはず、今、外には恵比寿猫よりもさらにでぶっとしたまるまるの猫が、何匹もふわふわもこもこの赤いケープを羽織って二本足で歩いていたのだ!
猫は大きな袋を背負っては引きずり、にゃーんと鳴く。そしてミルカに気付くと、その袋からプレゼントボックスを取り出して差し出してきた。
「サンタ? 今は五月ですよね?」
戸惑いながらも、ミルカがその手にプレゼントを受け取ろうとした――そのとき!!
恵比寿猫の目がカッッ!と光り、ミルカの頭の中に好々爺めいた声が響いてきた。それと同時に、猫もプレゼントを引っ込める。
――これは、布袋の仕業じゃ!
誰も自分を気に懸けてくれんので、退屈しとるんじゃろ。思い出してもらおうとしとるに違いない。
見つけ出して祀ってやれば、布袋の気持ちもおさまって、このおかしな現象も終わるに違いないわい!
「このサンタ猫たちが? でも、恵比寿様みたいな大きな猫の像なら、皆見つけてそうですけど……」
――うむ。七福猫は大きさも形もまちまちなんじゃ。共通なのは石の像であるということ。
布袋は男の猫で大きな袋を背負っておるのが特徴じゃ。詳しくはわからんのじゃが、シーサイドタウン駅の周辺、特に海岸側から布袋の気配を感じるぞ。
「つまり、アウトレットとかあるところのどこか?」
――うむ。なんとか見つけ出してやってくれんかのう? 朗らかな奴のことじゃて、何か楽しそうなことがあれば向こうから声を掛けて来るやもしれん。
「わかりました! でもその……布袋様とサンタにどんな関係があるんですか?」
――うむ、サンタか……わからんが、布袋ならグローバル化じゃ! とでも言いそうじゃの。
ミルカがこうして話している間、猫たちはごろごろと寝転んでいた。暢気な顔のサンタ猫たちの帰るところ、そこに布袋猫がいるような、いないような?
お世話になっております。六原紀伊です。
ミルカ・アハティアラ様、ガイド登場ありがとうございます。
ご参加いただける際はガイドの内容に関わらず、自由にアクションを書いていただければと思います。
こちらは寝子島ミーティング第5弾、寝子島セカンドマップをつくろう!との連動シナリオ、
七福猫シリーズ第2弾、布袋猫を探せ編です。
軽いコメディノリの予定ですので、お気軽にご参加くださいませ。
<状況>
シーサイドタウンに、サンタ風の格好をした猫がたくさん歩いています。遊んであげたらプレゼントをくれるかも?
猫を飼っている人は、猫たちの中に飼い猫の姿を見かけることもあるかもしれません。
平日ですが、一般の人たちも集まって来つつあります。
今回の異変は、七福猫のうちの一匹、布袋猫の像を見つければ収まります。
<布袋猫>
石像です。
どのくらいの大きさなのか、どんな形をしているのかはわかりません。
シーサイドタウン駅周辺のどこかにあるようです。
駅前の恵比寿天、参道商店街の弁財天は、布袋のことはなんとなく気配で存在を感じているようですが、
それ以上のことは分からないようです。
<アクションでは……>
・まじめに布袋猫を探す
・サンタ猫と遊んでプレゼントを貰う
・探すついでにシーサイドタウンで遊ぶ!
・サンタ猫になった飼い猫を探す
・猫たちが一般人に見つからないようにする
等、自由にアクションをおかけください。
※このシナリオで布袋猫が見つかれば、セカンドマップに情報が掲載される予定です!
それでは、ご参加お待ちしております。