春の陽射しが、ぽかぽかと優しく降り注いでいる。
いいお天気だと、旧市街の辺りをてくてく歩いていた
リリエル・エーテライトは、
「そこのあんた! ちょっと待ったぁ!」
と、大きな声で呼び止められて、ぴょこりと声の主を振り返った。
そこに立っていたのは息を切らせたツインテールの少女――
犬杜 初だ。
「あんた……猫探しに興味ない?」
唐突な問いに、くるりと目を丸くするリリエル。
「はわわ! 猫探し、ですか?」
問い返せば、こくり、頷きが返った。
「そう。見つけた猫の絵を描いたり、猫の写真を撮ったりするの」
瞳を瞬かせるリリエルへと、初は語る。
自分の従兄は、何でも屋を営んでいること。
そこに、寝子島の猫の絵や写真を1日で出来るだけ多く集めてほしいという変わった依頼が来たこと。
依頼主は寝子島出身の老紳士で、故郷の愛すべき猫達の生き生きとした姿を沢山見たいと願っていること。
「その人、今は本土に暮らしてるの。病気がちなんだけど、やっと1日だけ寝子島に帰れたんだって話で……」
「なるほど! だから、期限は1日だけなんですね!」
「そういうこと。で、今の自分じゃ沢山の猫を探すのは難しいだろうってことで、こういう依頼」
アルバイト代も出せるから手伝って貰えない? と、初が拝むように手を合わせる。
「つまり、猫さんを探したらそのおじいさんが喜ぶんですね!」
よーし、頑張っちゃいますよ! とリリエルはぐっと拳を握った。
お世話になっております、巴めろと申します。
このページを開いてくださってありがとうございます!
リリエル・エーテライトさん、ガイドへの登場誠にありがとうございました!
なお、もしこのシナリオにご参加いただける場合ですが、
ガイドは一例ですのでご自由にアクションをかけてくださいませ。
以下、シナリオの詳細でございます。
このシナリオの概要
季節は春、とある土曜日。
何でも屋『いぬもり』に、ちょっぴり変わった依頼が舞い込みました。
寝子島に暮らす猫の絵や写真を1日で可能な限り沢山集めてほしいというものです。
それもなるべく新しい、《今の姿》を切り取ったものがいいのだとか。
大変な仕事になるだろうからと、提示された報酬も中々の額で、
何でも屋の主たる一閃とその従妹の初は、寝子島の人々に協力を仰ぐことにしました。
PC様は、一閃や初に声を掛けられる、何でも屋に貼られたチラシを目にする等して、
猫の絵を描いたり、写真を撮ったりすることになります。
絵や写真1枚につき、1000円の報酬をGETできます。
お金目当てで張り切るもよし、ここぞとばかりに猫と一緒の時間を楽しむもよし。
お好きなように、この酔狂な依頼に関わっていただけますと幸いです。
登場NPC
今回、登録NPCとずっと行動を共にすることはできませんが、
大体、1匹の猫の写真を撮るor絵を描くくらいの時間でしたら、ご一緒可能です。
○犬杜 一閃と犬杜 初
何でも屋『いぬもり』の主と(多分)看板娘。
交代で、依頼主の相手をしたり猫を探しに出掛けたり。探索範囲は旧市街近辺。
○野々 ののこと七夜 あおい
猫と聞いては黙っていられなかったののこと、そんなののこに誘われたあおい。
2人で一緒に、のんびり楽しく猫探し中です。探索範囲は九夜山近辺。
○野菜原 ユウ
財布の中身が心許ないので全力で猫を探していますが、気合の入れ過ぎで逃げられがち。
探索範囲はシーサイドタウン近辺。
○串田 美弥子
猫好きの本領発揮という感じで、うきうきと猫を探して回っています。
探索範囲は星ヶ丘近辺。
○三嘉 計一郎(みけ・けいいちろう)
何でも屋『いぬもり』の今回の依頼主で、すらっと背筋の伸びたダンディな老紳士。常は本土在住。
寝子島生まれ寝子島育ちで、子供の頃は猫を探して寝子島中を駆け回っていた大の猫好き。
寝子島の猫達の生き生きとした姿をもう一度見たいと、何でも屋に依頼を持ち込んだそう。
何でも屋『いぬもり』にて皆様の絵や写真を待っていますが、
お声掛けがあれば外に出ることも可能です。但し、身体が丈夫でない為激しい運動はできません。
それでは、楽しいねこねこな時間になりますよう。
ご縁がありましたら、よろしくお願いいたします!