旧市街の寝子島駅前からつながる参道商店街は、多くの人で賑わっていた。
遊びにきた中学生のグループ、近所の主婦、温泉に宿をとった観光客に、神社の参拝客……
休日の昼ともなれば、商店街の通りはどこも人で一杯になる。
駅前の七福猫も昼寝しそうな、のどかな昼。
そんな暖かい春の日差しを、ふいに墨のような黒雲が遮った。
陽に照らされた街が、山が、またたく間に陰ってゆく。
そして。
ゴロゴロゴロッ――
岩が転がるような雷音が轟いたかと思うと、大粒の雨がアスファルトを叩きはじめた。
春時雨――春のにわか雨だ。
突然の雨に追われる、町の人々。
雨宿りの場所を探す者。早足で駆けてゆく者。建物の窓越しに雨を眺める者……
「あなた」もまた、そんな彼らに混じる1人だった。
白昼の時雨は雨脚を強めるばかり。
このひと時を、どう過ごそうか?
はじめまして、坂本ピエロギと申します。よろしくお願い致します。
このシナリオは、皆様の日常を切り取って描くシナリオとなっております。
時刻は休日の正午。寝子島に春のにわか雨が降ってきました。
その雨脚はずいぶん強く、あっという間にびしょ濡れになってしまいそうです。
PCは、旧市街エリアのどこかで雨に巻き込まれた1人となって行動します。
どんな場所で、何をしていたか。1人か、それともグループか。
雨を凌げずにずぶ濡れになってしまうか、どこかで雨宿りがてら時間を潰していくか……
諸々のシチュエーションについては、自由に指定して下さって構いません。
思わぬアクシデントに見舞われた休日の午後を、あなたはどう過ごしますか?