「ねえ、知ってる? 旧市街のさ……」
この頃、ある噂が流れていました。
曰く、旧市街にある家が呪われている、というものです。
その家は古く、荒れ果てていました。もう長い間、誰も住んでいないという噂もあります。
にも関わらず、その家で人を見かけたというのです。
ある人は、それは老婆だった、と言いました。長いひらひらのフリルが付いたドレスを着た老婆が庭にいたと。その庭は草が生え放題で、老婆は鎌を持っていたといいます。
ある人は言います。誰もいないはずの窓に、少年の姿が見えたと。彼は窓に張り付き、まるで助けを求めるようだったと。
そこで、また別の話が出ました。
年明けに転校してきた少年が、未だ一度も登校してこないというのです。しかも彼の住所は、件の家であると。
もしかしたら、少年はその家に取り込まれて出てこられないのかもしれないと誰かが言いました。
「警察に言う?」
「信じてもらえるか?」
「まずは確かめてみないと……」
噂を聞いた人々の中で、立ち上がる者が出てきました。
「そいつの名前は?」
「ええと、一年三組の東門 巧(とうもん・たくみ)だ」
果たして呪いの家は本当にあるのか!?
少年を助け出すことは出来るのでしょうか!?
はじめまして。こんにちは。泉 楽(いずみ・がく)です。
この話は、大さっぱに言うと、東門巧という少年を助けるシナリオです。
彼は旧市街のとある家にいるようです。しかし、その家は呪われているという噂があります。二階建てで大きな庭がありますが、荒れ果てています。
どんな家か、誰が住んでいるのか、現時点では情報は皆無です。
巧に関しては、寝子島高校普通科・一年三組所属ということしか分かっていません。もれいびなのか、だとしたらどんな能力を持っているのかも不明です。
それではご参加、お待ちしています!