13××年、寝子島から始まり、日本全土を巻き込んだ好景気は
正に後世に語り継げられる「狂乱の時代」であった。
あるものは小判でタクシーを止め、ある社長は土地や金融資産で世界中の名品を買い漁った。
彼女もまた狂乱の時代の落とし子。目の前にある光の渦の中踊り続ける。
今日の帰りはアッシー君の高級外車の助手席、
気に入った相手ならクリスマス・ホテルを頼ませてあげよう。
季節が合えばスキー旅行もいいだろう。
そして来年は海外旅行。ブランド品を端から端まで買わせてあげる。
光の渦はいつまでも、止まらない。
渦の中に小さな小さな泡が生まれたのも、だれも知らない。
(PL)
この度は無茶な日程にもかかわらず、素敵なイラストをありがとうございました。
「狂乱の時代」に踊らされ、溺れる女の美しさと愚かしさが
スポットライトの下輝き続けていて最高です!