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『ウラオモテヤマネコ』が現れた!
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「反転……反転かぁ……」
黒兎 都
は、信号待ちの間に手元の携帯から、ねこったーの情報を眺めていた。
『じっと目を見つめ合うと、色んな特徴とかその人の性質とか、とにかく色んなものがひっくり返って反転する猫!!』
「ふむ。性質反転するぬこかの……
反転……反転かぁ……」
こうして、軽く呟きながら考える。
ちなみに『ぬこ』という名称には諸説あるが、『猫』を愛し崇めるが故にそれらを呼ぶ人々の中で、その存在をワンランク上げた『尊称』である。
主な使用方法には『おぬこ様』『ぬこ吸引』等が挙げられるが、端的に言えば、その言葉の利用者は、猫と接点を持たねば生きていくのも困難なジャンキー的な存在であるを想像いただければ、そんなに間違っていない。
少なくとも、都はその種類の存在であった。
ただ、彼女が背負う業というものは、それに対して常にあまりにも非業であったが──
「もしかしたら『会うぬこ会うぬこ全力で逃げられる』性質も反転するのかの?」
目が爛々と光り輝く。ついでに、携帯を見た時に目に入った自分の胸元にも目が行った。
「更には……うちのこの慎ましやかな胸も、一緒に反転などされた日には──」
そこには、自己主張がとても少ないお淑やかな胸がある……これら全てが反転されるというのであれば。
「……ふへ、ふひひひひっ!
よっし、見つけに以降すぐ行こう! 会った途端に大概のぬこに逃げられるから目を会わせられるかが既に賭けではあるけどもっ!
──僅かな希望であろうと、うちの全ラック判定に懸けて!!」
都は、携帯を握っていたをそのままに振り下ろし、心の昂りを隠すことなく、青空へと高らかに宣言した。
◆ ◆ ◆
「あれ、かの……? 噂のやまぬことやらは」
海が見渡せる、寝子ヶ浜海浜公園の端で『それ』は海を見つめるように背中で野性味を滲ませながら座っていた。
「逃げられないように頑張らなければならんの……」
都は強く、しかし震えを上手く隠せず頷いた。
ここに来るまでにも、都は見てきたのだ。
都が触るどころか、近づくよりも早く、ただその視線に入れただけで。
蜘蛛の子を散らすように解散していった猫集会の様子を。その瞬間前まで平和そうであった野良猫の姿を。
もう、いくら年数が経とうとも慣れることはない。都にとっては、この光景は生涯慣れることはないであろう。
──その未来を、今、払拭する──
都は決意を新たに正面を見据える。
頑張らなくてはならない、ここを乗り越えればまさに『猫に好かれるナイスバディ』という、文字通り都の薔薇色の未来が待っている。
失敗は許されない。
『ソレ』が、振り返った。
三秒……都の喉が鳴る。
そして、奇跡は起こった。
ぼむっ、と身体から僅かな白煙が上がる。
「ぬぁっ!?」
驚いているうちに、猫の姿をしたそれは消えてしまった。
思わず辺りを見渡し姿を探し──都はそこで胸の圧迫感に気がつき、そちらへ目を降ろす。
「胸が……! あれだけ大平原だったうちの胸が──山へと!!」
いつも着ている黒のパーカーの胸元が苦しい。パーカーの隆起が、あれだけ、大平原の小さなむね……もとい、緩やかな丘であったのに対し、今はきちんとした山がある──
「噂は本当。と言うことは」
都は、それでも未だ確信の持てない心境で公園の中に戻っていく。
胸が反転作用で大きくなろうとも。
『ぬこに好かれる』これだけは、神にだって叶えられないかも知れない。
それだけの思いを、都はいわれのない罰としてその身に受けてきたのである……
都が思い詰めた様子で歩くこと少し。
気がつけば、四方全ての道を猫に塞がれていた。
しかも、都が見つめても逃げない。
現状を理解する前に、都は今までかつてない現象に目を見開いた。
「(ぬこが、逃げない……! 今なら、触れるかもしれん!)」
これが『やまぬこ』の効果か! そう思い、前方の猫に向かい足を出した瞬間、
猫たちは一斉に襲い掛かるように、都へと身をすり寄せその身体を引き倒したではないか。
ごろごろ……ごろごろ……
「ふぉおお……!!」
全ての猫が、幸せ顔で懐いて身を寄せてくる……都が猫に好かれるのは、悲願であった。
昨年はサンタクロースにお願いをしても叶わなかったドリームが、今まさに起こっている──
そうして、都は、感涙と共に幸せの海に落ちた。
家までどう帰ったのかも覚えていない。
途中に条件が重なり発生したろっこん“シアワセウサギ”の影響により、それより幾人かの人物に小さな幸せを送ったらしきことも感覚にも残っていない。
そんな中で一つ言えたのは『ぬこ圧迫は幸福であった』……万感の想いを込めた、ただその一言であった。
◆ ◆ ◆
翌日──
都は、暗雲を背負って家を出た。
朝起きたら胸がなくなっていた。山が平原に戻っていた。
「大丈夫、おちつけ、胸はなくても死にはしないっ……ちょっちがっかりだけど死にはしないっっ」
その赤い瞳にじわじわと涙を浮かべては、そう言い聞かせて家を出た。
「(大丈夫、胸はなくてもぬこにさえ好かれ続けるなら生きていけ──)」
都は、思いながらも半ば縋るように、ふと遠くに見えた猫を見た。
猫は……逃げた。
全力で逃げた。今にも食われかねないという勢いで、都から逃げだした。
残されたのは、都一人……
「──神は、死んだ……」
都の口から、抱えきれなかった絶望がするりと顔を出す。
文字通り神が死んだのか、都が神のいる楽園から追放されたのかは分からない。しかし少なくとも今、この世界は都にとって『神は存在していない』に等しかった。
都が、がっくりと膝をつく。
少なくとも、ここで慰めようとして、一言でも『大丈夫! まだののこって神がいるよ!』などと言った日には、都に泣くほどのダメージが与えられる事だけは、ほぼほぼ間違いはなさそうであった……
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月09日
参加申し込みの期限
2017年09月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年09月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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