— ここであってここでないどこかの世界 —
〜二人組女マフィアによる狂想と奇想の一夜〜
足元の傷付いた男を踏みにじる。
低く響く苦悶の音色。
自然と口元が笑みを象る。
なんて愉しい夜でしょう。
「痛い?苦しい?それはそれはごめんなさいね。
でも、私の朱蘭を傷つけようとした貴方が悪いのよ。
この程度じゃ罰が足りないぐらいだわ。
もし許して欲しいなら例のことに関しての情報を
洗いざらい吐いて頂戴な。
そうしたら、私の気が少しは変わるかもね?」
悪意と偽りに濡れた救いの光を貴方にあげる。
さあ、見窄らしく惨めに縋って見せて。
そして私を。いいえ、私達を。
もっともっと愉しませてよ。