◆ももんがの冒険 4
ももんがはやがてこぢんまりとした集落に辿り着きました。
黒ウサギさんが言っていた人間の村でしょうか?
「ここは『最初の村』だよ」
「武器や防具は装備しないと意味がないよ」
村の人達はももんがに色々なことを教えてくれました。
村を歩いているとももんがは一人の猟師さんに声を掛けられました。
「その格好……猟師さん!?」
「おっと、そんな警戒しなくてもいいぜ?俺は怖い猟師じゃない」
「そうなの?捕まえたりしない?」
「しないしない!いたいけなももんがさんに乱暴なんてするわけないだろ?お兄さんがこれをあげよう」
猟師さんは服のポケットをがさごそして何かを取り出しました。
「あ、これじゃなかった。こっちこっち」
一瞬何か物騒な道具が見えた気がしましたが、次に猟師さんが出したものにももんがの目は釘付けになりました。
「これは……お菓子!?」
ももんがの顔から警戒ムードが一瞬で消え、キラキラと目を輝かせました。
「えっえっ、もらっちゃっていいの?」
「ああ、もちろん」
「わ~い!いただきま~す!」
「(うんうん、可愛いももんがさんは愛でるに限るな!)」
お菓子をはぐはぐ頬張るももんがを猟師さんは満足げに見つめました。