◆ももんがの冒険 3
※↓の先頭に追加してね!
辺りの景色はだんだん見慣れないものになっていきました。
ももんがはすっかり道に迷ってしまいました。
お腹の虫がきゅるきゅる鳴っていますが、持ってきたお弁当はとっくに食べてしまいました。
もうらっぽぐらいしか食べ物はありません。
「でもらっぽはダメ……らっぽは大事……」
ももんがはついに一歩も動けなくなり、その場に倒れてしまいました。
どれくらい時間が経ったでしょう。
ももんがは優しく揺り動かされる感覚に目を覚ましました。
そこには黒い毛並みの可愛らしいウサギさんがいました。
黒ウサギさんはにっこり微笑み、ももんがにリンゴを差し出してくれました。
リンゴを食べて体力を回復させたももんがは黒ウサギさんに色々なことを教えてもらいました。
『この辺りは森の端の方なんです。もう少し進めば人間の村がありますよ』
黒ウサギさんはスケッチブックに分かりやすい地図を書いてくれました。
「ありがとう、何から何までお世話になっちゃって。お礼をしなくちゃね。えーっと……」
『いいんですよ、お礼なんて。そうですね……もしまたこの森に戻ってくることがあったら、旅のお話を聞かせてくださいね』
ももんがは黒ウサギさんと約束を交わしました。