PL:よくありそうな人形にまつわる奇妙な一場面。
人形も細かく描いてくれて感謝です!
皆も古い人形とか忘れかけた人形とかございませんか?(´・ω・`)
神社の主と言う役柄、参拝者から様々な相談も受ける。
曰くつきの物から奇妙な事案まで…。
ふと、夜中戸をしきりに叩く音。
縁側の方からだ。
「なんじゃ…この夜遅くに…」
スッと障子を開けるが人の気配は無い
だが足元に視線を向けると古びた桐の箱と置手紙
【是非この奇妙な人形の供養を、しっかり成仏させてくださいまし。】
桐の箱の大きな蓋にはびっしりとお札、しかし古びていて字も掠れ腐食や損傷が激しい。
「人形供養…か…こいつはまた…強烈じゃな。む…?」
重々しい蓋を開けるが肝心の人形は入っていない…。
「こいつはどう言う…!?」
どういう事だと口にするよりも早く背筋に強烈な寒気と嫌な汗。
縁側を歩く木目の通路の軋む音、明らかに自分とは違う何者かの足音。
縁側正面の庭への視線からゆっくり縁側通路の左へ移すとそこには人形。
和服におかっぱ、ひざ元高さの菊人形がいつも神社でつかう見慣れた盆に湯呑
を乗せヒタヒタ歩く。
『ほんとにここで成仏できるでんしょうね!?』
無表情な人形から確かに聞こえるややキツイ口調の少女の声。
「……。(この人形の、いや…人形に宿る魂の過去から調べるしかないな…。)」